2019年10月13日 (日)

トヨタの「コンプライアンス」が問われている

 フィリピントヨタ労働争議の早期解決に動け
 2001年に233名(その後237名に)の解雇で始まったフィリピントヨタ社(TMPC)の労働争議は、すでに18年が過ぎて今なお、フィリピントヨタ労働組合(TMPCWA)の不屈の闘いによって継続されている。
 毎年、この時期にTMPCWAのエド委員長と組合員が来日して、親会社であるトヨタ自動車(豊田章男社長)本社に対して争議の早期解決要請する、その行動の一つ名古屋駅前・ミッドランドスクエアのトヨタ自動車名古屋オフィス前での街宣活動と、その後の連帯交流集会が開かれた。
 名駅・トヨタ名古屋オフィス前で
 この日の午後3時から30人ほどがポケットティッシュに入れ込まれたチラシを配り、街宣車を使ってのアピールが続けられた。例年だと関東から20人以上がバスでやってきてもっと賑やかになるのであったが、台風19号の影響が残っていて、バスが到着したのは、集会の最中、午後6時40分頃だった。
 チラシには、「トヨタはILO勧告とOECD多国籍企業行動指針に従え! フィリピンでの組合潰し、不当解雇を撤回し、職場に戻せ!」「豊田章男社長は誠意をもって争議を解決せよ!」と書かれ、ILOからの度重なる勧告、OECD多国籍企業行動指針にも敵対しているトヨタ、日本のNCPも怒りの勧告、トヨタへの国際的批判、豊田章男社長に決断を迫る、などの内容が記されていた。
 東京から新幹線でやってきたエド委員長らは、マイクをもって、闘いの経過、現状、支援の訴え、トヨタ本社主導のもと、早期解決望むというようなことを訴えた。地元からは、支援団体の10人ほどが次々にアピールした。
   TMPCWAエド委員長らがアピール
   午後5時半過ぎから国際センターで連帯交流集会がもたれ、最初に「フィリピントヨタ労働組合を支援する愛知の会」の共同代表・猿田正機さん(元中京大学教授)から、トヨタ研究の一部を引用しながら、最近のトヨタの過労死問題の例、トヨタの利益は上がる一方で賃金は下がっている。また初耳の「トヨタ式家事」について語り「平等とワークシェアの観点がない、とても世界基準に適合していない」つまり利益第1主義、自社第1主義ということであろう。加えて「20代で子どもは埋めない・・・先進国では日本だけ?」「若い人への負の遺産、それは膨大な国の借金、原発」などの問題点を指摘した。
 続いて映像を使ってのTMPCWAからの報告。その中でエド委員長がこんな心境を語る場面もあった。“私たちが闘い続ける、それは何も悪いことはしていない、当たりまえの権利を主張しただけだ。今なお闘い続ける仲間は、いいことも悪いこともシェアーしている。そしてこの闘いは、意味のある人生を送る、尊厳あるものである・・・”と。
   最後に支援する会(関東)の田中さんが、世界のリーディングカンパニーで、最高益を挙げる「トヨタ自動車-豊田章男社長」は、その実、CSR(corporate social responsibility、企業の社会的責任と社会対応力)が「欠落」乃至は「放棄」している事例が幾つかある。それを具体的に示してトヨタに申し入れをしてきたなどと語った。
   かつて私は、APWSL(アジア太平洋労働者連帯会議)愛知の運動が休止するまでこの運動の運営委員、名古屋地区の世話人をしてきたこともあったが、今はこうして陰ながらの支援として続けている。
   なお明日の14日午前7時から、トヨタ自動車本社周辺でのビラ配り、9時から本社に入ってTMPCWAエド委員長ら、支援する会などのメンバーで申し入れが取り組まれる。

 

 

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2019年9月21日 (土)

関ナマ支援、講演&討論会

 熊沢 誠(甲南大学名誉教授)さんの講演
 この東海地域ではほとんど報道されていない労働事件である「関ナマ弾圧事件」は、その背景から、労働運動そのものへの攻撃ばかりでなく、「共謀罪」の前例づくりとの見方が広がっている看過できない事件である。
 2018年7月から始まった、「関ナマ」(正式名称は、全日本建設運輸連帯労働組合・連帯ユニオン関西地区生コン支部)への大規模な権力弾圧は、労働組合の団体行動権について刑事免責を明記した憲法28条と労働組合法1条2項に対する挑戦であることが次第にわかってきたが、私を含めまだまだ全体像を理解している人は多くない。
 そこで支援団体の一つ「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」が、熊沢 誠(甲南大学名誉教授)さんを招いて改めて学習する意味合いの講演会と、さらに掘り下げていく討論会を開催した。120人ほどが参加した。
 私の書棚には、熊沢 誠著「労働のなかの復権-企業社会と労働組合」(三一書房1972年版)があり、その当時、私は職場の仲間の解雇撤回闘争に加わっていたので、この本を丁寧に読んだ記憶がある。(といっても、もう多くは忘れてしまったが)
 そのころはいわば「企業内組合」の中での運動であって、会社にとりこまれた労働組合、会社組織の歯車のように組み込まれ、分断された労働者の問題として、それへの「抵抗闘争」であったと思う。全国の職場で「労働組合の資本からの自立、民主化運動」「賃上げ、賃金格差是正」そして「反QC活動」とか「生産性向上運動反対」などが闘われ、それが発展していったのが「少数派労働組合・少数派労働運動」であり、さらに東京、大阪では「地域労働運動」へと面的な広がりを持って行ったと思う。とりわけ関西では、「全金田中機械労組」「全港湾」などを中心に「港合同」としてその活動が全国運動を牽引していた。(記憶違いもあるかもしれないが)
 つまりそういった労働と資本が対峙した歴史的な労働運動地域での「関ナマ事件」であることは、注目していいのではないか。「三井三池闘争」が「総資本と総労働」の激突といわれたが、関ナマ事件は少なくとも「関西経営団体」と先駆的な運動を展開する関ナマ・関西労働運動の激突に国家権力が資本を後押しする形となっているのではないかと私は見ている。
 熊沢さんの話の主題は「存亡の危機に立つ労働運動と憲法28条」となっていた。ここでは詳細は省くが、アベ政治のもと、なぜ、関ナマがターゲットにされるのか、を解き明かした内容であった。
 私は、メモ用紙に「労働運動」を左に置き、右に「市民運動」を置いて、それを上辺とする逆三角形の先端に「政治活動」と置いた。そうした▼の関係に連携、一体性、共同性がないという構造を描いていたのだった。(中断)

 

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2019年6月29日 (土)

「共謀罪」型の刑事弾圧の始まりか

   関ナマの弾圧を許さない会の結成
 この「事件」の情報に触れ、実態を少しでも知るようになれば、なんだかそら恐ろしいことが「闇」の中で浸潤していることを感じるだろう。
 「事件」の、弾圧を受けている当事者は、「全日本建設運輸連帯労組関西生コン支部(関ナマ支部・関ナマ)」である。どんな業種の組合かといえば、セメント、生コン、砂利などを建設現場に運ぶドライバーやクレーンなどの重機のオペレーターたちが加入する全国組織であり、関ナマは、関西にある1支部なのである。
 もう一方は、警察庁のもとにある滋賀県警、大阪府警、京都府警であり、まことに遺憾ながら、事件の背景にあるものに目が届かない、洞察が足りない大津地裁などの裁判所を加えてもいいかもしれない。
 さて「事件」の全貌をここで書き記すことは容易ではないし、私にその把握も準備もできていないので省くが、一般的な企業内労働組合とは、その活動がかなり違うとしても「関ナマ」は、労働組合法に則った正々堂々の「労働組合」である。労働組合である以上、会社側に対して様々な要求をし、話し合い(団体交渉)を求め、時にはストライキ(実力闘争)に入ることもある。それらは正当な組合活動として認められるものである。さらに、組合活動は、「企業内」ばかりとは限らない。産業別にまとまって行動することもあるし、地域的な共闘も従来から行われた闘争形態である。
 生コン業界の実体は詳しくは知らないが、建設現場で使われる生コンの価格は、ともすればゼネコンに握られ、下請け、中小の生コン会社は価格をたたかれることが常態化していた。そこで「関ナマ」は、そうした苦境にある中小の生コン業者に声をかけ、まとまってゼネコンの「価格タタキ」に歯止めをかけ、経営の安定化、組合員の労働条件の維持向上に貢献してきたのである。
 そのような成功した事例はなく、関西の経営者にとって脅威であったに違いない。何とか事態の打開、即ち「組合潰し」を画策したのであろう。例えばヘイトスピーチや差別デモを指導する「レイシスト(差別者集団)」を呼び込んだり、そしてついには、話し言葉を捉えて「恐喝」罪をでっちあげ、ストライキを「威力業務妨害」として、警察と連携し、組合員67名、事業者8名、計75名の不当逮捕に至って現在がある。武建一委員長ら幹部他10数人はなお拘留中であるという。
 問題は、これが「労働争議」として労使の関係にとどまっているならともかく、警察、検察、場合によっては裁判所まで一体となって「組合潰し」に動いていることである。レイシストまで加わって。
 こうした動きにいち早く危機感を覚えたのは当該の「関ナマ」であり、「共謀罪」で闘ってきた弁護士、市民たちであった。これはまるで「共謀罪型の刑事弾圧ではないか」「ファシズム下にある事件!」が共通認識で、この愛知・名古屋でも昨年から、情報が流れ、取り組みが始まった。そして今日、党派や立場を超えた約130名が参加して「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」結成総会が開かれたのであった。
 なぜマスコミはこの問題を取り上げないのか、もう少しわかりやすくして広げていく工夫を、といった意見も出て、個人個人が主体となって「世論」を広げていくこと、裁判費用、保釈金などの財政的な支援をもって、支援・共闘していくことが確認された。
 なお、全日建本部の小谷野書記長、関ナマ支部から武谷書記長が出席し、実態と問題点を話され、支援要請などを訴えた。

 

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2019年5月26日 (日)

フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会

  第17回総会が開かれた
 トヨタ自動車といえば、自動車産業界だけでなく、日本の全産業を代表するといっていいグローバル企業であることは誰でも知っているところだ。
 このグローバルという意味は、世界の多くの国、地域に自動車を輸出しているということだけでなく、現地生産をしていることも含まれる。そのことは、単に工場で自動車を生産しているということだけでなく、その国、その地域と深いかかわりを持つ事になる。雇用、税収(法人税)、関連企業など経済的波及効果は大きい。そしてその工場が生産性の高い、安定的な稼働を維持していくためには、正常な労使関係があってこそ、である。
 フィリピントヨタ自動車(株)(TMPC)は、トヨタ本社から社長を送り込み、技術等を供与するいわば「子会社」である。そのTMPCで2000年に労働組合が結成された。「フィリピントヨタ労働組合(TMPCWA)」である。
 簡潔に言えばTMPCは、この労働組合の結成を嫌悪した。直ちに行動に出てTMPCWAの組合員233名の解雇を強行し「労働争議」となった。そして18年の歳月が流れた。
 組合をつくっただけで、233名も解雇されたの?もう18年も経っているの?トヨタ本社は争議解決に努力しているの?という疑問があって当然であろう。
 2001年に神奈川で全造船関東地協を中心に「フィリピントヨタ労働組合を支援する会」が結成され、支援活動が始まった。2002年に「フィリピントヨタ労働組合を支援する愛知の会」が結成され、トヨタ本社での早期争議解決を求める申し入れ行動などが取り組まれ・・・今日に至っているのである。
 この日、支援する愛知の会の支援団体、個人が参加し、この1年の経過報告、2019年の活動方針などが話し合われた。そして「レーバーノーツ2018」に参加したSさんのスライドを交えた報告が行われた。
 私は支援する会の会員であるが、運営委員を離れて10年近くになろうか。それでも現地におけるTMPCWAの闘い、国内の支援活動には注意を払っている。状況としては紆余曲折して争議解決の8号目あたりまで来ていると思われるのであるが、頂上に至る前には「頑なで、アジア軽視のトヨタ本社」という切り立った岩壁が立ちはだかっている、そんな風に見えるのである。

 

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2019年4月26日 (金)

「結」第17号が届く

 惜しまれる「トヨタ研究」者の死去
 ついつい何度も、何度も書いてしまうのだが、「運動」と名のついたものに本格的に参加したのが1967年ころ。それは企業内労働組合活動であったが、目も足も「外」に向いていて、「70年安保・沖縄返還」「ベトナム反戦」「三里塚闘争」などに関心を抱いていた。
 1997年に退職してからは、それまでの「労働運動感覚」が急速に薄れていき随分焦った。“現場を持たない労働運動はだめだ”という意識が高まったが、「オルグ」になり切る基盤も環境もなくて、せめてもとの思いから2000年に「C&Lリンクス愛知」を編んで発信した。そして2008年「全トヨタ労働組合をサポートする市民の会」結成に参加し、支援という形ではあるが、地域労働運動にかかわっていた。
 それほど時間は経っていないと思うのだが、「全トヨタ労働組合をサポートする市民の会」の後継組織である「ユニオンと連帯する市民の会(CGSU)」の活動誌が「結」であり、今ではこの会の一会員というか「読者」というレベルのかかわりになってしまった。
 手にした第17号の目次を見て、執筆者7人のうち3人は私が役員を降りてから参加したメンバーであった。核になる人は不動で新しいメンバーが加わっていくことでこの組織は維持されているといえるだろう。
 記事の中に追悼を書かれたものがあった。杉山 直さん(三重短大准教授)と寺間誠治さん(前京都総評・全労連役員)のお二人であるが、杉山さんは「トヨタ研究」の第1人者といえる猿田正機さん(前中京大教授)と共にあった、将来を嘱望された若手の研究者であり、CGSU、地域ユニオンにも加わって、運営会議にも参加する現場主義の研究者であった。59歳での死去は、「トヨタ研究」がいよいよ佳境に入って、なにがしかの「集大成」が形になろうとした(個人的感想)この時期、いかにも惜しい「若い」死であった。

 

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2018年6月22日 (金)

第54回ユニオン学校

  予定テーマと実際に隔たり
 今回のユニオン学校の予定されていたテーマは、講師に松元千枝さん(メディアで働く女性ネットワーク・代表世話人)を迎え、「底辺からの突き上げでアジアの労働者と連帯しよう」であった。
 この文言からすると、「底辺からの突き上げ」と「アジアの労働者と連帯しよう」がキーワードと思われた。私の解釈では「底辺からの突き上げ」とは、非正規雇用、労働法による権利、救済の枠外に置かれている未組織労働者が労働組合を組織する、加入するなどして現状を打破すること、或いはそうした行動を支援し連帯する運動を活性化することであろうと思う。
 その意味では松元さんが、自らの経験として新聞労連とその周辺で、メディアで働く女性ネットワークを組織化し、活動を続けている報告は参考事例といえた。ところがそこから先は、「ワークショップ」というか、オルグのための「OJTの組合版」のような行動学習に移っていった。それはそれでテーマとして行われれば効果的だったかもしれないが、もう一つの「アジアの労働者と連帯しよう」に結びつくことはなかった。
 元々、アジアの労働者と連帯するというテーマは、多国籍企業の労働諸条件の国ごとの格差問題、外国人労働者の雇用、労働条件、安全衛生、研修生問題など多岐にわたっており、2時間程度の枠内で語りつくせるものではない。
 ということであれば、主催者と講師の間に齟齬があったか、テーマが独り歩きしてしまったのかもしれない。
 労働運動の現場から離れた私であるから、話を聴いて、そこから何がしかのヒントが戴ければという気持ちで参加しているが、この日は述べた通りで収穫は少なかった。だが、日本労働弁護団発行で、アメリカの「レーバー・ノーツ」の活動家執筆、編集の「職場を変える秘密のレシピ47」という本を入手した。労働運動の現場で使う機会はないから買い控えていたが、「職場」を「地域」に変えて読み解けば、何かヒントが得られるかもしれない、そんな気持であった。まずは「完読」できるかどうかが問題ではあるが。
 追記:松元さんは、詳細はまだ固まっていないようだが、「レーバーノーツアジア」構想について語った。恐らくAPWSL(日本)もその中心を担うであろうし、日本での開催であれば、アメリカまではいけなかった若い活動家のみなさんには是非参加してもらいたい。

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2018年5月 1日 (火)

メーデーに参加した

 ある意味の「出発点」
 私は、15歳で就職した1960年の愛知県中央メーデー(鶴舞グランド)に初めて参加した。当時の「生活日誌」には、その時の感想を参加者の12万5千人(多分、主催者発表)と、プラカード、旗、神輿(みこし、多分デコレーション)の多さに驚いたことなどが書き残されている。そして、“メーデーの本質的意義を教えてほしかった”“ただ集まり、ハチマキをして赤旗を手にして行進するだけでは”とも書いている。
 今日の愛知県中央メーデーは、白川公園に2800人(愛知全体で3500人?)の参加と発表された。かつての大量動員は、総評と同盟の「統一メーデー」であったからだが、「連合」「全労連」「全労協」になった現在は、一部で統一メーデーがあるようだが、愛知では「全労連系メーデー」で、連合は連休の前に済ませている。
 メーデーの社会的注目度、組合の参加率は低下傾向が続いているように思われるがそれは、労働組合の組織率の低下もあろうし、高齢化を通り越して、その高齢者すら参加が少なくなったということではないだろうか。あるいは、メーデーそのものの存在価値というか、意義そのものが認識されなくなった、希薄ということもあるかもしれない。だがもっと危機的なことは、労働運動、組合活動、そのものの停滞から来ているかもしれないことだ。
 モリ・カケ、日報、働き方、女性などの問題で、労働組合の動きは微弱である。もう政治には関与しないと決めているのだろうか。このまままでは「憲法問題」も危うい状態になりかねない。
 さて、それはそれとして私は、久しぶりにメーデーに参加したが、組織動員をかけられる立場にないので、参加するかどうか随分逡巡した。結局やや遅れて参加したのは、3月まで運営委員の一人であったCGSU(ユニオンと連帯する市民の会)の「のぼり」が、初お目見えだったことと、「立憲パートナーズ」に登録申請したことにより、その立場からメーデーも「出発点」の一つと思ったからである。
 今日のメーデー会場の壇上では、共産党をはじめ、社民党、自由党、新社会党の代表があいさつしたとのことだったが、立憲民主党や国民民主党(民進党)からの挨拶もメッセージもなかったという。「全労連-共産党」という認識が定着している現在、「連合」との関係を無視できないとするならば、安易な「連帯」はできないということだろう。私自身も、そうした内情を理解しないわけではないし、参加するなら「お客さん」ではなく主催者側に立ってもらいたいと思うのである。だが、立憲民主党にとって、与党の自公とは対決軸を明確にできても、連合や全労連などの労働組合、共産党や社民党、自由党などの野党の関係をどのように構築するかは明確になっていない、議論も中途の段階にあるのではないかと推測するのである。
 もっと言えば、労働運動、労働組合の領域で束ねるというか、けん引するリーダーがいないのではないか、とも推測する。少なくともこの愛知では、立憲民主を支えるであろう、旧総評系労働組合の役員OBは多くいると思うが、党活動と労働運動を結合させ、ある程度の地区、地域活動を領導する人物の名を知らない。まだ少し時間がかかるのかもしれない。
 そうした観点からすると、このメーデーに限らず、これからも突発的なものだけでなく、様々な記念日「闘争、集会、講演会」があるから、その都度「立憲民主党はどうした?」では、発展、浸透は望めない。党、党に準じた大衆組織、党支持の有志、そうしたレベルでもいいから、何らかの「参加」を早急に考えたらどうだろう。
 そんな思いを抱いた、今日のメーデー参加であった。

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2018年2月14日 (水)

CGSUの運営委員会

 運営委員の退任を承認された
 昨日のユニオンと連帯する市民の会(CGSU)の2月例会の議題は、活動報告、ユニオン学校の3月の第51回及びその後の企画案、ユニオン共同行動、活動誌「結」の新編集長の内定、第11回総会の議案などであった。
 総会議案に関連して会員の把握状況が報告されたが、数字は表示できないが、全体の3分の1が県外者で、愛知の約半数が名古屋市内居住者、女性会員は14%とのことで、「OBが多数で、現役と女性会員を増やすことが大きな課題」と分析された。
 この会は、労働組合・ユニオンの組織化を活動の軸に据えていないので、どうしてもユニオンやグループの代表、OBの集まりとなることは必然的と思われる。私などその典型といえようか。
 従って「結」の内容も、労働争議の現場からの報告、提起などは少ない。となると現場からの要請に従って即応的な活動とはならないので、新しい人、若人、女性が加わるケースは稀となる。
 この日、私の運営員の退任が認められたので、今になってあれこれ言うのもはばかれるが、会の名前の通り「ユニオンと連帯する」ことが目的だから、現状にそれほど問題があるとは思えない。
 例えば、学習の一つとして「ユニオン学校」を運営し、労働法の問題点を取り上げ、労働運動史を発掘して、過去の歴史、教訓を学ぶ機会としていること、見落としがちな直近の政治的、社会的問題を読み解く内容も。「結」で書籍、映画の紹介と推奨などなど、幅広い領域を維持していることの評価は高いのではないか。
 さらに「ユニオン」のつながりの一つとして「ユニオン共同行動」が設定されていること、個別的であれ、争議の支援に駆けつけ、裁判の公判に傍聴参加するなど、“目いっぱい”の活動が取り組まれているのである。
 このうえ、なお拡大発展を目指すとしたら、「拠点の確保」「街宣車、SNSなどの情報伝達手段」「後援者、資金作り」を、計画的に確保していくことではないだろうか。もっとも、こうしたことは自明なことであり、“百も承知”といわれるだろうが、「計画的に確保していく」ということでは、始動しているとは思えないのである。
 さて退任する私は、CGSUとは今後どう付き合っていくかは未定ではあるが、定例の会議に参加しなくなることは、そこに割かれる時間は減少し、関心の度合いも緩やかに後退していくだろう。だが仮に、立憲民主党に肩入れして、何がしかの仕事が回ってくれば、それが「労働」に関連したものにならないとも限らないので、その点での「心づもり」だけはしておきたい。

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2018年2月 9日 (金)

地域活動誌、二誌が発行される

「ACTION REPORT」が休刊に
 ユニオンと連帯する市民の会(CGSU)の活動誌「結」の第12号と、アジア太平洋労働者連帯会議(APWSL)愛知発行の「ACTION REPORT」第26号が、6日付で発行された。
 「結」は、全16ページで以下の内容となっている。
  格差是正、政治革新をめざすアメリカ労働運動/敗戦直後・半田地方の民主化運動(続)/トヨタにおける事務技術職の「働き方改革」/誰のための「働き方改革」か/日本の林業の現状/エル・ライブラリーの見学/総選挙の苦い現実/ユニオン学校運営委員会 第6回総会を開催/映画紹介 『否定と肯定』/初めの一歩/APWSL休刊のお知らせ/編集後記。
 この見出しからも、ナショナルセンター(連合、全労連、全労協)の流れの中にはない、ユニオン、労働相談、活動家、研究者などが集う地域労働運動として、広くカバーしていることが分かる。この組織は、前身の「全トヨタ労働組合(ATU)を支援する市民の会」から数えて11年目になる。
 一方「ACTION REPORT」第26号は、全12ページで、レイバー・ノーツ発行の本の紹介/巻頭の川柳・茶蘭ポラン/前掲後記/第26号をもって休刊します-事務局から/声明「日韓合意は解決ではない政府は加害責任を果たせ」/海外情報「韓国サンケン労組の争議、その後」/韓国ドキュメンタリー映画「自白」/サプライチェーンの労働問題を考える-ユニクロの事例から/海外情報:中国「暴力で窮乏者を寒空に追い出した政府に抗議する」、他/ACTION REPORT VOL.26 <2017年11月~2018年1月>と言う内容になっている。
 両誌の見出しにあるように、APWSL愛知の「ACTION REPORT」は、この第26号をもって「休刊」となる。その理由は、編集担当者(私)の退任による。すぐさま後任が決まらなかったので、「休刊」となったのである。但し、3か月以内に後任者が決まれば、休刊とはならない。
  私は、1997年に自動車会社を退職、労働運動の現場を離れてなお地域労働運動に関わって、「C&Lリンクス愛知」を発行し、APWSLにも加入し、ATUサポート市民の会、CGSUなどの地域労働運動に身を置いてきたが、20年も経ってしまうと、労働運動感覚がとんと鈍くなり“山の賑わい”にもならない枯木という感覚を持ってしまった。まして海外の労働運動を担う能力も希薄で、次の世代に引き継ぐべき時と判断したのである。
 今後は、立憲民主党の応援を軸に、関連する政治課題、社会問題に注力していく積りであるが、この先あまり多くはないと考える「時間」は、「私事」にも意識的に使い切りたいと思っている。

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2017年12月21日 (木)

第48回ユニオン学校

 健康センターの活動の今
  毎月1回開講している「ユニオン学校」の第48回講座は、「愛知働くもののいのちと健康を守るセンター」事務局長の鈴木明男さん(元住金)の講演であった。
  講演に先立ち2017年の総会が開かれ、ユニオン学校の1年間の活動と総括、第6期ユニオン学校の方針などが審議され、年明けから新たなスタートが切られることとなった。元々「ユニオンと連帯する市民の会(CGSU)」から出発した「学習組織」であるが、その後ユニオン学校として自立した運営で今日に至っている。お互いに「地域労働運動の基盤形成と発展」に寄与するもので、CGSU、健康センター、ユニオン学校の三者一体的な活動は、「地域センター」、旧「地区労」の形成を予感させるものである。
  さて講演であるが、その歴史は「助走期間(前史)」として1960年代から1980年代末ころまで。1988年に「あいち職場の健康問題研究会」が発足し、のちの「健康センター」の礎となり、2003年にはNPO法人認定を獲得して今日に至っている。
  健康センターの活動では、憲法第25条に基づく諸活動を、地域で共同で進めるといった運動の課題は多々あるが、その受け皿(駆け込み)として、産業カウンセラー、安全衛生推進者、衛生推進者、石綿作業主任者等の資格者を有し或いは取得を勧めて、会社側と対応するだけでなく、司法(裁判所)、行政(労働委員会、労基署)との対応・折衝・交渉に備えるといった「人」の確保の姿勢は素晴らしい。さらには議会、議員との協力関係の構築も陰に陽に力になろう。
  こうした30年余の活動の間に、前身を含め健康センターが扱った「脳・心臓・精神」疾患は50例にも及び、労災認定を勝ち取った例が多くあった一方、遺族と共に悔しい思いをしたこともあったという。それにしても、その一覧表を見ると、2000年代に入ってから徐々に「自死」の事例が増えていくことが分かる。この表が示しているのは全国の2万5千人とも3万人ともいわれる自殺者のほんの一部に過ぎないが、それは「社会の歪み」「労働現場の過酷さ」を表しているといっていいだろう。
  1980年代から90年代といえば、私は「名古屋労組連」を率いていたころになるが、そのころの労働運動の活動はもっぱら「解雇・不当配転撤回闘争」が主であった。「労働現場」に立ち入って、或いは労災現場からの悲痛な声をすくいあげる活動に乏しかった気がする。それは、力量の限界もあったが、地域の労働運動・市民運動と政治運動が活動の軸であったからであろうと思う。
  こうした労働実態と法律を学んで職場で地域で実践していくという「労働教育システム」は、多くの労働組合、労働団体で維持されてはいる。しかしその組合自体が「争議」として会社と対峙することを忌避するようになって、組合員の問題でさえ「個人の問題」は扱わない、と公言する組合が出てくるような昨今である。さらに全労働者の組織率が20%を切る状況、また高校でも大学でも「労働法」の教育・カリキュラムが希薄である現状から、多くの労働者が“身を守る”術を知らない現状が、今日の「事件」が頻発している背景であろう。
  労働安全衛生の事案を地域でボランティアとして展開しているこれらの活動をもっともっと広く知ってもらいたい、支える地域基盤、応援の輪が広がればいいなと思った今日のユニオン学校であった。

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