ドラマ「坂の上の雲」始まる
期待が大きいだけに、深読みしたい
司馬遼太郎の「坂の上の雲」は、高校生必読、推奨の書であったような気がするが、私は20代になってから読んだ。手元にある文芸春秋社刊の全6巻の第7刷は、1972年(昭和47年)11月30日とあるから、20代も後半ということになる。
一気に読んだ覚えがある。これはいつかの日か、大河ドラマに取り上げられるに違いない、取り上げて欲しいと思っていたが、それが今夜から始まるので、見逃せない。
あらすじは、日露戦争を一つの大きな舞台として、明治新政府が押し寄せる列強とせめぎ合う中、日露戦争を戦った、松山出身の秋山好古(阿部寛)と秋山真之(本木雅弘)の兄弟、そして歌人の正岡子規(香川照之)の3人を主人公に、新生国家と青年群像が走り抜けた時代を描いている。
多分ドラマとしては、封建時代から近代国家への幕開けという、潮流に身をゆだねる3人の私生活を含めた生きざまも前半の見どころであろうが、やはり日露戦争の、中国大陸での秋山隊の奮闘や大会戦と、軍神となった広瀬武夫の死、バルチック艦隊との日本海海戦がクライマックスと描かれるに違いない。
問題は、そこである。かつて小島襄著「日露戦争」でも若干紹介したが、中高生の日本史では、日清・日露両戦争に勝利した日本だけが教えられてきたように思う。しかし日清戦争と日露戦争がその戦争規模や悲惨、人員の損失において飛躍的に違っている点や、その教訓がその後の日本の進路で生かされない部分が多かったことなど、「非戦」的観点が弱いのではないか、そう思うので、NHKがどのような筋書き、ポイントとするかを注意深く見ていきたい。もちろん、ドラマとして楽しみながらであるが。
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