2020年9月 7日 (月)

木村草太氏の講演会・2

   この事件はなぜ起きたか、そこに差別意識が
 次に核心の問題である名古屋市、河村市長の対応、姿勢についてである。
 まず基本的なことで名古屋市は、あいちトリエンナーレ実行委員会に参加を決定し、2019年(H31)4月16日に負担金約1億7千万円を決定し、その後約1億3千7百万円余を交付し、約3千3百万円が未交付だった。
 河村市長は2019年8月9日「負担金検証委員会」を立ち上げ、負担金を払わないという態度に出たが、そもそも河村市長は、このトリエンナーレ・表現の不自由展について当初どう受け止めていたのか。それについては、その事情に詳しい中谷雄二弁護士が2019年10月24日の報告会で詳しく述べている。それによれば「8月1日の展示を開催した段階では、会場は穏やかで、(見聞した)河村市長も後日になって声高に言うような感想内容は一切なかった。」「これまでのいきさつからして、当然問題が生じるであろうことが予想されていた。そのための善後策も話し合われていた」(河村もその一員である)むしろ「『京アニメ』事件をにおわせたファクスが届いた段階での対応のドタバタ、早々の中止決定が、ネトウヨなどの行動を誘引し、菅官房長官の発言が輪をかけ、河村市長の浅慮からくる発言がさらに煽った。」という経過を知っておく必要がある。
 そこで問題の「業務委託契約」について木村さんは、展示についてはトリエンナーレ実行委員会(愛知県)と表現不自由実行委員会との間で結ばれており、作家自体が契約者ではないと指摘した。つまり作家には展示に関して権利はないとするのであるが、「同意書」もあって、そこは微妙であるともいっている。
 では愛知県が展示中止を決定したことについて「憲法上の問題」はないかが検討された。愛知県の中止の理由は「安全上の問題」としたが、脅迫、業務妨害の点ではどこまで問題視したのか。つまり業務委託の「契約の問題」とする指摘こそが重要だとした。
 次に木村さんは名古屋市の「負担金検証委員会」の報告内容を詳しく検討された・・・。
 中途であるが、私は、7日の午後に関係団体からの動画配信を見た。さらに近藤昭一衆院議員のホームページに、講演に使われたパワーポイントの資料がアップされているのを見て、ここで詳細を記事化する意味をなくしてしまった。あるいは記事化するならもう少し構成に工夫がいると感じて、このブログを終了することにした。

 ただ感想として一言付け加えておくと、多分に参加者がこの問題に対して「表現の自由を守れ」「権力は介入するな」と「河村市長批判」であったと思う。一方木村さんは、「表現の不自由展」そのものに何ら問題ないとしたうえで、「表現の自由を守れ」という問題設定が正しかったのかどうか、そこに力点を置くのではなく、こうした表現活動・文化活動に対する「脅迫されない権利」、安易な(電話一本、FAX1枚)脅迫に「業務を妨害されない権利」と公共団体・イベントの安全の確保こそ、このような事件を次に起こさせない歯止めだと語った。さらに、行政の長たる河村名古屋市長の言動は検証されたのか、についても言及した。
 そうした結論と共に、この事件の背景に「差別意識」が根強くあることを指摘したのだった。(未完)
 なお、9月6日に「表現の自由」と「歴史の事実」を守ろう!大村知事のリコール反対!の集会・デモが行われた。

 

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2020年9月 5日 (土)

木村草太氏の講演会

   あいちトリエンナーレの顛末を憲法観で説く
 第23回リベラル政治懇話会は、憲法学者で東京都立大学大学院法学部木村草太教授を招いて、「表現の不自由展・その後」中止・再開から1周年、「大村知事リコール運動」の最中である今「脅迫の被害者としての『あいちトリエンナーレ』-文化助成に関する憲法論を前提に-」をタイトルに開催された。
 会場はキャパ200席だが「新コロナ」の影響で100人に制限された。そこで予約制をとったが申し込みが大きく超えてお断りしたとのことであった。
 呼びかけのチラシによれば「昨年の第4回あいちトリエンナーレに出展した『表現の不自由展・その後』が、猛烈な電凸や脅迫によって中止に。これに対し実行委員会会長の大村知事は、出展作家や第3者委員会の識者、そして多くの県民の要請を受けて再開を実現した。かたや文化庁からは『補助金の全額不交付』という前代未聞の発表――「表現の自由」とは何か、何が『検閲』にあたるのか、多くの議論を呼んだこの問題はいま、コロナ禍の中にもかかわらず一部の勢力から『大村知事リコール運動』として蒸し返されようとしている。
   気鋭の憲法学者として、社会問題にリベラルな発言を続けてきた首都大学東京(東京都立大)・木村草太教授がいまこそ、わかりやすく読み解く『あいちトリエンナーレ』問題とは何だったのか。」とあった。
   ここで講演の全貌を明らかにするのは難しい。参加できなかった人は、9月7日から約1週間、You Tubeで要約版を観ることができるようなのでそちらを見てもらいたい。ここでは不十分であるがメモを起こした。
 講演で木村さんが取り上げたテーマは、
1、 何が起きたのか
   経過として、企画の始まり2017年6月の実行委で津田大介氏を芸術監督に選任から始まって、2019年7月18日に「京都アニメーション放火事件」が発生する(後日の脅迫の手段に使われた)。8月2日「ガソリンテロ予告」、8月3日「展示中止」を判断。9月13日不自由展実行委員会、展示再開を求める仮処分申請。10月8日不自由展再開。2020年3月23日文化庁、補助金不交付見直し(約6700万円/7800万円)、3月27日名古屋市、検証委員会報告書(約3000万円の不支出を相当と判断)、5月21日トリエンナーレ実行委、名古屋市を提訴、までを示した。
2、 何が問題か
   問題の当事者として①愛知県と実行委員会、②不自由展異議、反対、テロの市民、グループ、③展示中止で直接影響を受けた作家、④鑑賞を妨害された一般市民、⑤この問題で作品に論評を加えた政治家、⑥補助金を支出しないとした文化庁と名古屋市、となるが、まず②の市民らが行った行為「脅迫」「業務妨害電話」「作品への抗議」が「犯罪」にあたるかどうかである。ガソリンテロは有罪となったが。
軽薄な政治家の発言もあったが、やはり問題は資金面で文化庁が補助金を名古屋市が負担金を不交付とした問題である。これは適切であったのかどうか。それと、もう少し早く再開できなかったか、作家にはなにも言えない不利な契約など、運営上の問題もあった。
 そこでまず、表現と国家の関係の整理が必要とされた。公的資源を用いた表現活動には三つあるとされたが詳細は省く。①政府言論(大臣改憲など)、②選抜助成、③一般助成、ここにパブリックフォーラムとしての表現の自由が保護される。
 ここで、政府の選抜助成の意義について木村さんは5つあげた。①文化の蓄積、発展のためには資源が必要。②個人の選抜能力の限定性、③資金を集積して、専門家に選抜してもらうべき、④国家により財政支出方式、但し、政治家・官僚が、物価的価値以外の要素で介入する危険性に注意を払う必要がある。⑤文化専門職の自律、である。
 次に核心の問題である名古屋市、河村市長の対応、姿勢についてである。今日はここまで。(続く)
 これの後、以下の項目となる。
3、表現の自由という磁場、結論
1)あいちトリエンナーレ→不自由展実行委員会 
2)文化庁、名古屋市→トリエンナーレ

 

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2020年8月30日 (日)

安田浩一講演会-関ナマ支援集会

 関ナマへの弾圧とその闘い
 この日の午後、「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会第2回講演&討論会」が開かれた。暑さのあまり、会場までの距離がいつもより遠く感じられた。講演のテーマは「警察・検察とヘイト集団が結託する弾圧の構造」であった。
 講演者のジャーナリスト安田浩一さん、私は会ったことも、話を聞いたことも、まして著書を読んだこともなく、従ってどんな話が聴けるのだろうと、その方向からの関心をもってこの講演会に足を運んだ。もっともこの集会の趣旨は「関ナマ」への弾圧を許さない、闘う関ナマ労組支援が目的である。しかしその限りではこの場に参加することでそれは既に半ば達せられている。
 安田さん自身も話の端々で語ったように、この集会は「参加することに意義がある」以上のものを持ち帰らなければ半歩にしかならない。即ち私が思うに「関ナマ」は、半島の先にある「孤島」のようであり、沖合からの「国家権力」という大波に打たれながら、その波に乗っかった異物(ゴミ、レイシスト)に汚されている状態、それを傍観ないしは無関心な社会の在りように、いっそうの危機があると指摘。その政治的、社会的構造・風潮を見て取り、国家権力(警察、検察、裁判所)と「財界」さらには、一部の「労働組合」それらに雇われる「ヘイト集団」が、「関ナマ」を取り巻いている状況であり、半島とは、辛うじて橋をかけて島と繋がる「私たち」であるといえる。そうした状況の実例を安田さんは語ったのだと思う。
 講演会が始まる前、会場の前に街宣車が止まり、なにやら叫んでいた。ルーフの看板を見れば日の丸に「日本第一党」とあった。私がこの党を知ったのは先の東京都知事選挙で、桜井誠・日本第一党とあったものであるが、どうやら「在特会」と重なるようだ。このあたりの話を安田さんはかなりの時間を割いた。安田さんは、このような場に出会った時は看過できないとして、演説していた瀬戸弘幸(党の最高顧問)に議論を仕掛けたのだという。(この辺りは、並みのジャーナリスト、評論家と違うところか)そこで安田さんが「金をもらっているんですか?」と問いかけたら瀬戸は「業務委託と答えた」のだという。あまりの明快の答えに、聞いていた私は「日本第一党=在特会」は、「右翼ではないんだ、単なる悪徳業者か」とつぶやきそうになった。安田さんの言う「保守でも右翼でも民族主義者でもない、ただの人種差別主義者、排外主義者」ということだ。
 安田さんの話はさらに、2009年(平成21年)に栃木県で起きた中国人技能研修生死亡事件(警察官によって射殺された)について事件の経緯と、外国人労働者の「奴隷的労働実態」さらに日本の経済的安定に、外国人技能研修生なくして成り立たない「中小企業、農家」の実態についても話された。
 これらのことと「関ナマ」とどう繋がるのか。外国人技能研修生の抱える問題と、ヘイトスピーチの横行は、それが業務委託であれ外国人や労働組合、公務員、市民運動が攻撃の標的になっており、「殺せ!」はさすがに受けないであろうが「日本人の職を奪うな!朝鮮人(外国人)は出て行け!」(トランプ大統領も同じようなことを言っている)は、明快?かつ極端でシンプルなフレーズが若者などにうけているとすれば、危険なナショナリズムといえる。そうした背景が「関ナマ」を取り巻いており、大手マスコミが「関ナマ」の取材、記事化に尻込みしていることが一層危険性を増しているといえるのではないか。
 「関ナマ」がここまで攻撃にさらさている背景、実態、現状についても現場の取材をもとに話されたが、ここでは省くとして、政府・財界が恐れていることは、①ゼネコンや太平洋セメントとか住友セメントなどの大手資本の利益の根源を脅かされていること。②企業の枠を超えた運動であること。③社会運動と結びついていること。④生コン業者の組合への攻撃が「不当労働行為」として反撃され、その企業にペナルティを求めていることが挙げられた。
 中小の生コン業者の苦境、労働者の低賃金、過酷労働から脱する「関ナマ」の闘いは、一方で昨今の、労働者の権利、利益、安定のためにあるべき労働組合そのもの存在を問いかけているのである。
 なお、この講演会については「安田さん講演会zoom参加」という方式が初めて採用された。
 この講演会に参加し、安田さんの話から学び、示唆されたものを地域でどれだけ広げられるか、“頭はすっきりしたが、足は重い”と感じた私である。

 

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2020年2月 9日 (日)

水道民営化を考える岡崎集会(2)

 民営化は利権の対象に、「命の水」を守れ
 水道の民営化問題で私が関心を寄せるのは、「ライフライン」そのものであるから当然の成り行きだ。現在の生活の中で食料を除けば、電気もガスもないと困るけれども、当面の「燃料」は何とかなるが「水」は致命的だ。清浄な「井戸」を持たない限り、池か川、海水を浄水できる家庭用浄水器が必要であり、公共の上水道に頼り切っている以上、この問題は軽視できないのである。ということは、この問題は私個人の問題でないことは自明である。
 今回の岡崎集会に150人ほどが集まり、集会そのものは「盛会」であったとしても、地方議会議員、県、市の職員などの「関係者」が来場されていたかどうか聞き及んでいないが、そこにも先々の課題が見えてくる。
 世界的にみても日本の水道事業は、「国民皆水道」と言われ、その普及率は98%(2019年現在)だという。しかも蛇口からの水がそのまま飲めるのだ。私たちはこれを「当たり前」のように思っているフシがあるが、世界的に見れば数少ない事例だそうだ。改めて有難いことだと思わずにはいられない。
   そうであるならば、この現実を未来永劫持続させていくことが現世代の義務ではあるまいか。そのことに穴をあけ崩壊させる動きがあるとするなら、何としても阻止したい。その主体は市民と行政であり、議会である。この三者の関係は今後の運動でも密接なものがある。「3者連合」が欠かせない。
 ではそもそもなぜ「水道の民営化」「水道法の改正」などという動きが出てきたのか。詳しい説明は書ききれないので省くが、「公共事業」としての水道事業は、人口減などによる需要の低下、設備の老朽化に対する費用増などが財政悪化の自治体が担いきれないこと始まりといわれる。それを「民営化」によって財政的な改善をめざすということらしい。
 では民営化によってどんなメリット、デメリットがあるのか。メリットがあるとし民営化を推進する経済界からの提言を見ると「民間流の調達・購買戦略や外注管理が可能となりコストが削減できる」などという項目がある。本当だろうか?と疑問を挟み、むしろデメリットの方が圧倒的に多いとしたのが、尾林芳匡弁護士と全国各地の「水道民営化を考える会」の人たちだ。
 こうした水道の民営化を進めた外国の事例と結果について幾つか報告された。①フィリピン・マニラ市-水道料金が4~5倍に跳ね上がった。②アメリカ・アトランタ市バックヘッド地区-水道の蛇口から茶色の水が出た。③ボリビア・コチャバン市-雨水まで有料化されて暴動が起きた。④フランス・パリ市-料金高騰に加え不透明な経営実態が問題となり、再公営化。イギリス・ロンドン市でも民営化問題で日本の運動に学び阻止しているとのこと。
 中途半端で終わりになるが、2018年12月の水道法改正は、改善ならない、広域化で地域の実情に合わない、民営化で営利本位に変質しかねない、と尾林弁護士は語っている。そして「コンセッション(concession)」という英語の意味について尾林弁護士は、一般的に「譲歩、容認、譲与されたもの」と解されているが、「使用権などの」利権、特権という意味があるとして、まさに「民営化」とは、利権の対象物と化した姿、というのである。
 もう一つ、水道民営化を推し進める水道法の改正案に反対する意見書(新潟県議会2018年10月12日)の一部を紹介すると「・・・麻生副総理は2013年4月、米シンクタンクの講演で“日本の水道すべて民営化する”」と発言した。「・・・しかしながら、コンセッション方式の導入は、災害発生時おける応急体制や他の自治体への応援体制
の整備等が民間事業者に可能か、民間事業者による水道施設の更新事業や事業運営をモニタリングする人材や技術者をどう確保するのか、などの重大な懸念があり・・・」などと指摘した。
 とりあえず名古屋市に「水道民営化」の動きはないようだが、「指定管理者制度」等の民間委託が増えているので、警戒は怠れない。 完

 

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2020年2月 8日 (土)

水道民営化を考える岡崎集会(1) 

   水は人権、公共財・・・商品ではない!
 水道民営化を考える映画と講演会が、岡崎市で開かれた。主催は「水道民営化を考える会岡崎」で、150人くらいが参加した。
映画は「どうする?日本の水道」であり、その解説記事を引用しておくと、
水がなければ私たちは生きていけません。
 水は人権であり、自治の基本です。
 日本の水道普及率は98%を超え、豊かな水源と高い技術力によって、世界有数の「飲める水道水」を誇っています。自治体が責任もって水道を運営することで、日本国憲法第25条の生存権のひとつである「公衆衛生」が保障されています。
 しかし、日本の水道は今、多くの課題を抱えています。人口減による自治体の財政難、老朽化した水道管などのインフラ、職員の高齢化・減少です。これら課題の解決策として、政府は水道事業の運営権を民間企業に売却するコンセッション方式を推奨しています。2018年12月の水道法改正にもこれを促進する内容が含まれています。「民間からの投資」は、本当に「苦難を乗り切る万能薬」なのでしょうか?
 世界では、パリ市やベルリン市など、水道再公営化を選ぶ自治体が増えています。英国では約40年間の民営化・官民連携は「失敗」と評価されました。世界に逆行するかのような日本の政策。果たして、私たちはどのような選択をすべきでしょうか? そもそも「蛇口の向こう側」を、私たちはどこまで知り、考えているでしょうか。
 全国でも率先してコンセッション方式導入を進める静岡県浜松市、宮城県での課題や市民の動き、専門家のお話や水道労働の現場から、「自治」をキーワードに私たちの「水の未来」を考えます。

   講演は、尾林芳匡(おばやしよしまさ)弁護士で東京弁護士会所属 。過労死等労災関係の事件を扱うほか、地方自治体の公務の民営化批判の講演執筆多数。 著書に『新自治体民営化と公共サービスの質』『PFI神話の崩壊』(共著)『水道の民営化・広域化を考える』(共著)など。
用意されたレジュメ「PFI法と水道民営化の問題点について」の見出しを紹介すれば、その全容が浮かんでこよう。
第1 水道の民営化を考える
1)水道とは 2)水道事業は地方公営企業 3)水道事業における民間的手法の導入に関する調査研究報告書 4)「公営企業の経営のあり方に関する研究会報告書」 5)経済界からの提言 6)世界で進む水ビジネスと再公営化 7)2018水道法改正(注:ここはかなり重点的な個所) 8)水道の民営化・広域化の事例 
第2 自治体アウトソーシングの経緯・あらまし・弊害
1)立法の経過 2)制度の相互関係 3)経済的な特徴
第3 PFIを考える PFI(Private Finance Initiative) P:民間 F:お金 I:仕様(方法)
1)関係法 2)問題点 3)事例 4)増加の鈍化と増加策としての相次ぐ法改正 5)公共サービス「産業化」の柱としてのPFI 6)PFI導入をめぐる問題 7)2018年PFI法改正
第4 公共施設等運営権(コンセッション)実施契約書の実際 
1)契約書全体の構成(浜松市の事例) 2)事業の質の担保 3)議会と民衆によるコントロールは困難 4)料金の決定 5)自治体と市民にとってメリットは乏しい
第5 提言
1)「地域の条件に応じた計画」の視点をつらぬく
2)「産業化」ではなく公共部門の維持継承こそ
3)国の技術的財政的支援は、「地域の条件に応じた計画」を支えるべき 以上。

 この水道民営化問題について私は「C&Lリンクス愛知電子版・第19号(2018年12月06日)」で ~命の「水」がアブナイ! 水道法改正案が成立!「民営」促進、水道事業の分岐点に~ と題する特集を組んだ。静岡では浜松市、岐阜では岐阜市、三重では四日市市そして愛知県は岡崎市がその対象自治体となっていて、いずれ名古屋市も提案さるかもしれないという危機感もあって参加したのだった。 (続く)

 

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2020年2月 6日 (木)

朝鮮半島情勢はどう動く?講演会

   第22回リベラル政治懇話会
 副題に「朝米関係の本質と朝鮮の新デザイン」とあり、日朝、日韓関係に関心は持ってはいたが、予備知識、事前学習のなかった私にとってはちょっと難しいと感じた今日の講演会だった。
 講師は、在日本朝鮮社会科学者協会東海支部 顧問という肩書を持つ金宗鎮(キムジョンジン)さん。もう84歳になられたというが、姿勢もピンとして声に張りがあり、「闘士」のおもかげが残っている感じであった。
 レジュメには大きくは1、在日コリアンの状況、2、2020年朝鮮の対米戦略、3、朝鮮の外交資源、自主呉の理念、金正雲委員長の新デザイン、とあったが、お話は必ずしもレジュメに沿ったものでなく、彼の思うところが湧き出て来るような感じで、メモを吐露打ちした私の手は止まったままで終わってしまった。
 その話の前提になる資料として「2016年 朝鮮労働党第7回大会」「2019年4月 最高人民会議14‐1」「2019年7月5日 労働党中央委員会」をあげられた。
 メモが取れていないから、なんとなく感じたこと、印象に残ったことだけをメモすると、まず日ごろ私たちが日本のメディアから受け取る「朝鮮民主主義人民共和国」(朝鮮又は共和国又はDPRK)の情報を一度リセットすることからはじめねばならない。それは「朝鮮」は、「核をもて遊び、先軍政治を行い、国民のくらしより核開発、ミサイルに熱心な貧しい国。日本人や韓国人を拉致するというとんでもない国」という印象付けなどである。
 拉致問題は事実、核の保有、ミサイル発射も事実、干ばつ、洪水などで農業が打撃受け、食糧不足との情報もそんなには外れてはいないだろう。そうした事実関係について私たちは、前述のようにマスメディアと政府発表の情報しか知らない。“ではなぜみなさんは、朝鮮へ行ってみようとしないのですか?みんなで行きましょうよ”と金さんは言うのである。
 また朝鮮(DPRK)にとって「核兵器」は、本来不要なものである。しかしアメリカが、韓国(日本)に軍隊を駐留させ、核を持ち込み、頻繁に軍事演習をしている事実があり、それは(イラク、アフガニスタンの例をあげるまでもなく)いつ朝鮮に侵攻してくるか警戒せざるを得ないことなのだ。そこでワシントンまで届く核兵器の開発によって、辛うじて米軍の侵略を阻止しているのだ。もし「朝米平和条約」が結ばれ、朝鮮半島から米軍が撤退すれば「朝鮮戦争」終息する。侵略の恐れがなくなったら朝鮮は「核」を放棄する。「核」は必要ないのだ。今はそれらがなされない現状である以上、朝鮮は「独自の生きる道を選んだ」と金さんは言う。
 日本人の多くが、朝鮮の核保有を非難するが、では世界唯一の被爆国日本はなぜ、「核兵器禁止条約」に調印し批准しないのか、アメリカや中国などの核保有についてなぜ口をつぐむのか?
 ・・・日本と朝鮮との関係は、まず「国交回復こそ」がその第1歩である。安倍首相は「前提条件なしで金正恩委員長と会う」といっているが、日本側に「過去の清算」に対する誠意があってはじめて会談の道が開けると金さんは言う。
 隣人同士が相手のことを知らないでは「近所付き合い」も円滑に進まないだろう。「国交回復」「平和条約締結」が平和への道、と金さんは自信を持って語った。

 

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2020年2月 2日 (日)

認知症講演会

 “あなたも関係者”の意識を持って参加
 名古屋医師会主催の「認知症講演会」が開かれたので参加した。
 もう15年ほど前になろうか、「老いの風景~本当の今日が流れていく」の著者、渡辺哲雄氏の講演会に参加したことがあり、その時は「介護する人、される人」がテーマであった。
 「認知症」は、高齢者ばかりでなく、若年層にも起こりうるとされるが、ここでは「65歳以上の5人に1人が認知症-2020年で約600万人」(内閣府資料)という現状から、それは「2020年のがん患者数、推計90万人」と比較してみても、それがいかに「他人事(ひとごと)ではない、あなた自身もなり得る」というところから話は始まったのである。
 最初の講演は「認知症ってなに?」「アルツハイマー病」「レビー小体型認知症」「アルツハイマー病なら認知症になる?」「認知症になりにくい生活」「認知症の人を理解する」と続いていったが、パワーポイントと同じ紙面が配布されていて、全体としてわかりやすい話であった。その内容は省くが、話のまとめとして、
1、 認知症は誰でもなり得る身近な病態である
2、 認知症の原因は様々:代表はアルツハイマー病
3、 認知症予備能を増やす:運動や知的活動
4、 認知症に対する誤解や偏見を持たない
5、 認知症の人を理解する:不安→寄り添い
 とあった。つまり、出来るだけ認知症にならない意識と生活・行動、それを実践する、と同時に近親者が認知症の状態になった時の対応を説いたのである。その意味では、私は単身で参加したが、夫婦、親子、兄弟姉妹のペアで参加した方がもっと効果的であったかもしれないし、名古屋市全体での開催から、各区での開催があればもっと市民に「認知」されるのではないだろうか。
 私個人が関心を持ったのは、持病との関係で認知症と間違えられやすい病態の一つとして「薬剤性認知機能低下」が挙げられたことだった。毎日8種類の薬飲であるから、無関心ではいられない。もう一つはやはり「アルツハイマー病」についてである。認知症の原因の60%を占めるというのだから。
 第2部は、「音楽で認知症を予防しよう~音楽療法のススメ~」であり、多分これは「養護老人ホーム」なんかで行われているものであろう。いくつか実施指導を受けたが、これを持ち帰って1日1種類1回でも続けられれば上出来であろうと思った。
 この日は、緑の党グリーンズジャパン東海本部の定期総会が1日かけて開催されたが、私は午前中のみに参加してからこちらにやってきたのである。一方で政治、環境問題などを議論していて、「同じ仲間」である私は「認知症」の講演に耳を傾けていたのである・・・。

 

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2020年2月 1日 (土)

猿田佐世講演会in日進

 日米外交を考える、に300人余
 まず講演をされた猿田佐世さんのプロフィールから紹介すれば、生まれは1977年、東京であるが、多くを愛知県東郷町で育ち、高校での「管理教育」のもと「おかしいと思ったら声を上げる」ということを学んだことがこんにちの「原点」であるという。早大法学部卒、2002年弁護士登録。米コロンビア大学ロースクールに学ぶ。2009年米ニューヨーク州弁護士登録。立教大学講師・沖縄国際大学特別研究員。沖縄基地問題など日本政府が届けない声を米国に伝える活動で、立憲民主党の枝野代表らの訪米団一をコーディネイトするなどの活動も。現在は新外交イニシアティブ(ND)代表を務める。
 今日の約90分の話の流れは、1、安倍・トランプ外交をふりかえる 2、日米関係の現状と問題、3、問題を生み出す日米外交の仕組み 4、「米国」では今何が起きているか 5、私たちがなすべきこと-NDの取り組み例の紹介 というもであった。
 猿田さんは割と早口、というか、短い時間で全面展開していこうとしたからであろうが、語尾が聞き取りにくいこともあって、とてもメモが追いついていかなかった。後日断片的であれ、メモから内容を起こしてみたいが、私が受けた全体の印象をいえば、猿田さんの言う日本政府の「自発的対米従属論」即ち「日本外交の貧弱」であり、「アジア諸国への接点、連携を」、提言とした「ワシントンに野党事務所を置くべき」であった。また「ワシントン拡声器」という言葉を初めて聞いたが、これは2016年12月8日付毎日新聞「オピニオン」で記事になっていたが、見落としたか、その時は関心が希薄で忘れてしまったか。
 もう一つは、「日米安保」に関するトランプの発言の背景にあるもの、さらに沖縄に関する話が随所に織り込まれていて、現時点で「辺野古埋め立てはとめられる」などに共感を覚えたのだった。
 とかく外交問題は、高度の政治感覚、情報の入手と分析力、対案の用意などを求められる気がして、言い辛い、書き辛いので、こうした講演は私には不足がちな「栄養源」である。問題は栄養としたものをエネルギーに変え、どう使い切るかであるが、答えはない・・・。

 

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2019年11月 2日 (土)

「表現の不自由展・その後」の総括集会

 活動の継続が確認されたが・・・。
   正式には、みんなで語ろう「表現の不自由展・その後」の中止と再開を!総括集会、であり50人ほどが集まった。ほとんどが「表現の不自由展・その後」の中止に抗議し、再開を求める運動にかかわった人たちで、それ自体に直接かかわらなかった私は、ちょっと居づらい気持ちになった。しかしこの場でどのように「総括」されるかに注目して参加したわけだから、とにかく「語る」ことよりも、「聞く」ことに注力した。
   主催者挨拶でメモしたのは2点。一つは、このような企画展で一旦中止が決まったものが再開された例はなかったという指摘。もう一つは、これからの問題として河村たかし名古屋市長への批判を強める、文化庁の交付金中止問題だとしたが、主催者というより個人的な問題意識かなと思った。
   次に共同代表の一人磯貝治良さん(在日コリアン文学作家)の基調的な報告も個人的な問題意識が織り込まれていたが、こんな話だったと思う。
   「表現の不自由展・その後」の中止の背景(事件)それは、自らの問題だ。「表現の自由」「民族主義」などは、現在直面している社会状況にヒットした事件といえる。「平和の少女像」等の造形表現は、文章表現する作家として文学も同じ立ち位置にあると受け止めた。
   次に今回の事件で大江健三郎の、1960年10月に日比谷公会堂で演説していた浅沼稲次郎社会党委員長が右翼少年によって刺殺されたが、小説「政治少年死す」は、その17歳の山口二矢(おとや)少年をモデルにした小説だった。それに対して右翼団体などから激しい抗議を受け、『文學界』編集部は3月号で異例の大きさでお詫び。そして「政治少年死す」の単行本化は封印された、それを想起させた。
   浅沼事件では、「一人一殺」といった右翼思想のテロリストの犯行であったが、昨今の草の根での右翼的なものは、マネゴトみたいなもので、その軽挙な言動は厄介な存在といえる。今回は「在特会」が中心だったようだが。
   昭和天皇をモチーフにした作品も攻撃の対象に発展していったが、「朝鮮ヘイト」へも発展していくだろう。
           ◇
   後半は、7つのグループに分かれて「ワークショップ」形式で、主として3つのテーマで意見を出し合った。
   1)「表現の不自由展・その後」が中止になって、何を思いましたか、何が問題でしたか。
   2)その問題は今、解決されましたか。
   3)今後、中止→再開を受けて何をすべきでしょうか。
   4)その他。
 最初に書いたように私は、中止→再開に向けた活動に参加してこなかった。さらに“後付け”のような意見も憚られたので、意見も短めであった。グループ7人の意見、発表された50人近い人の意見などをまとめることはできないので、私の意見の主旨を記すと、1)中止に至る手続きが(密室で)不明であった。しかも権力的な対応を感じた。直感的には「アベ政治の流れ」の中の事件だと感じた。2)むしろこれからが問題であろう。(なぜこんな事態になったかのさらなる検証、この事件が同じように連鎖していく危惧において)3)日本の政治全体がアブナイ!「表現の不自由展・その後」は、その一つであり、アブナイきっかけとなった。問題の核心部分を広くとらえ、個別の問題については鋭く追及していくことが求められる。4)全体として「野党」の追求が鈍かったように思う。なんでだろう。そして河村市長の言動は許しがたい、止めてもらいたいと思うが、そのことを今採り上げるつもりはない。問題を希薄にして拡散してしまうからだ。2021年は選挙では考えたい。
 なおグループごとのまとめの発表はあったが、全体としての総括内容はまとめられなかった(できないだろう)。後日発表されるかどうかも不明。それぞれでまとめるということであろう。また「県民の会」を存続させ、共同代表2人、事務局10人程度でこの運動を継続していくことが確認された。

 

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2019年10月28日 (月)

ゲノム編集食品・講演を特集

 C&Lリンクス愛知電子版・第68号
 27日の「食べない!ゲノム編集食品 河田昌東さん講演会」の、難しい内容をともかくブログに上げたが、それを基に第68号の編集に着手して今日のうちに発信した。その内容は1)食べない!ゲノム編集食品 10・27河田昌東さん講演会。2)立憲民主党と関連の、マスコミ等の情報<10月20日~10月28日> 3)「ツネじい通信」 NO56  ダムはギャンブル、堤防強化こそが求められる。4)あとがき。シンプルに4ページ。
 あとがきでは、●本号の編集がほぼ終えたところに「ツネじい通信」第56号が届いた。その内容が生活、インフラを水害から守るダムを絡めた「治水」の話題でした。一方私は日常の食品から入って来る「ゲノム編集食品」「遺伝子組み換え食品」から身を守る話題を取り上げた●「人生百歳時代・・・」というけれど、私自身は想定できないので“誰のことを言っているのか?”と思ってしまう。なんか胡散臭い●とはいえ現実に生きているということは、致命的な病気に罹らなかった、危うい事件、事故に遭わなかった、絶望的迷妄の世界に陥りなかった、ということであろう●ではあっても、知らない、自覚できない「魔の手」が忍び寄っているのではないか、日本人の死亡原因の病気は、2位が「心疾患(心臓)」、3位が「脳血管疾患」、4位が「老衰」、5位が「肺炎」そして1位は「悪性新生物(ガン)」であるという。ガン発生のメカニズムは知らないが、多くが摂取する食品によるのではないか、とすれば「残留農薬」「様々な添加物」に加えて、「遺伝子組み換え食品」研究途上にある「ゲノム編集食品」に目がいく●遺伝的な病気もあるが、「遺伝子・ゲノム」の問題は、私たちの世代が次の世代、次の次の世代まで「連鎖被毒」を残してしまうことになる、それはいけないことなのだ。
 こうした非日常的な話題ではあるが、深刻な問題を詳しく聞かせてくれる人がこの地に居て、身近なことはとても嬉しい、ありがたいことである。

 

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