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2020年1月22日 (水)

おっさんずルネッサンスを観る

 第15回シネマ散歩映画鑑賞会
 定年後男性、というからサラリーマンの「長い老後」をどう生きていくかの華麗な一例を示すドキュメンタリー映画。舞台は愛知県大府市の石ヶ瀬会館(愛称・ミューいしがせ:大府市の男女共同参画拠点、シルバー人材センター、地域のふれあい施設)、監督はドキュメンタリー映画「厨房男子」の高野史枝さん。高野さんは、1949年生、名古屋市緑区在住。大学卒業後、講談社出版販売。1989年講談社退社 以後、放送作家、フリーライターとしての本格的な活動を開始した。映画エッセイの他著書多数。民放ラジオ番組構成・出演。各地の講座を多数担当。
 さて「ミューいしがせ」で活動している「男楽会」「メンズカレッジ」という二つの料理教室参加者の皆さんが、「2500個のコロッケを作る」というのがこの映画の「見せ場」であるが、料理だけなく、掃除、アイロンがけ、コーヒーの入れ方、さらに絵画、写真などの講座に“おっさん”たちが集まる。LGBTなどの講演会にも参加する。
 映像を見ていれば、みんな楽しそうで“こんな場所や人たちと出会う場所が近くにあったら私も”と思うに違いない。またあれは「理想的で特殊」という向きもあるかもしれないが、ちょっと気持ちを切り替えて一歩踏み出してみれば、案外スムーズに入っていけるだろう。誘われたら「試しに行ってみようか」ということでもいい。
 そんなことで、定年後というか完全離職後に“やることがない、仕事が恋しい”と思っている“おっさん”たちにお勧めしたい映画である。名古屋市東区の名演小劇場で1月11日から上映中。お早めに。
 映画そのものから少し離れて、別の視点から考えてみたい。というのも高野監督自身は、「女性首長を実現する会 愛知」の一員として、愛知県、および県内の市町村に女性の首長を実現すること、および女性議員をふやす活動にも参加している。そしてDV問題、同一価値労働同一賃金、定年など均等待遇の実現、ワークライフバランス(子育てなど)なども視野に入れている。とすれば、定年後の“おっさん”たちが生き生きと暮らしていく知恵を授けるだけでなく、社会も職場も学校も家庭も「男女平等」であるべきで、“おっさん”以前の「現役」世代への「性差」への眼光が伺える。
 そうした「世代との対比」する視点を拡大していくと、政府の「働けるうちは働け、70歳はまだまだ働ける(定年制がなくなる?)」ということになれば、退職後は「ボロボロの体」になりかねない。映画に出て来る“おっさん”たちの多くが“中流以上”の層にも見え(実際は不明)、昨今の「貧困問題」との対比を見てしまう。また受講生一人の言葉「・・・今は友だちがたくさんできて毎日楽しく忙しい日を過ごしています」は、そこには「平和で安心の社会とくらし」がある。食事に事欠き、医療も教育の場もなく、砲声や銃声が飛び交う地との対比を考えてしまう。
 これは言い過ぎになるが、この社会が現在抱えている様々な問題の一部は、この“おっさん”たちが作り出しか、見逃したか、解決しなかったからだといえなくもない。(“おっさん”に私も入る)
 映画は、そこまで広げ、掘り下げることを想定していないだろし、観る方も、まなじりを決して向き合うということでもないだろうが、わたしは、何事も「2面性がある」という視点で考えてみたのだった。

 

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