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2019年9月14日 (土)

映画「記憶にございません」を観る

   三谷幸喜の作品を楽しむ
 第2次安倍晋三改造内閣が発足した直後のタイミングで封切られた映画「記憶にございません」を観た。映画評あれこれもさることながら、わずかでも三谷幸喜の作品を知っていて、それを楽しむことができれば、見た甲斐があったというものだろう。
 この数年映画館に通っていて、上映中に笑いが漏れたのを聞く経験は初めてであった。
   世論調査の支持率たったの2,3%で、国民に嫌われている(実は家族にも)首相・黒田啓介(中井貴一)は、ある日、一般市民の投げた石が頭に当たり、記憶喪失になってしまうが、気が付けば病院のベッド。そこからドタバタが始まる。それを知るのは、秘書官の井坂(ディーン・フジオカ)、番場(小池栄子)、野々宮(迫田孝也)のみ。黒田の妻・聡子(石田ゆり子)すら知らない。井坂は、これを伏せて黒田を首相の場に据え続ける決意をする。そこには「陰の総理」といわれる鶴丸官房長官(草刈正雄)への不信、反発があった。それでも全く記憶の無い黒田は、政策は進めなければならないし、閣僚、議員たちとも顔を合わせなければならない。一方で、フリーライターの古郡(佐藤浩一)からは怪しい写真をネタに金をゆすられ、野党第2党の女性党首山西(吉田羊)との関係も怪しい。利権にも関わるし、国会答弁も「記憶にございません」の一点ばり、ここまでが記憶を失ったダメ総理の前半だ。
   これはあくまでフィクションであるが、現政治のパロディ、風刺のようでもある。だが三谷監督はそれを否定している。「記憶にございません」を除けば・・・と。
   窮地に陥った黒田は辞職を口にするが、秘書官の一言「・・・すれば、人はやり直しができる。記憶をなくした今がそのチャンス・・・」が利いて黒田ははたと思い至る・・・。政治を一から学び直して、変わることを。
   ネタ明かしはここまで。政治のほんの一コマ、二コマを見せられて、そこで笑って、少し感動してその後に何が残ったのか、と問われた感じも余韻としてあった。

 

 

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