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2018年10月11日 (木)

映画「あん」を観る

樹木希林の再上映映画
 今月の映画鑑賞会「シネマ散歩緑の会」の候補映画をどれにするか迷っていた。そしてその候補作品として2015年制作の「あん」(再上映)と最近封切りの「散り椿」を観る機会をうかがっていた。そして今日、イオンシネマ大高で最終日となっていた「あん」を観ることができた。
 先に死去した樹木希林さんの直近の作品ということもあったが、河瀬直美監督の作品であることと、「ハンセン病」問題が背景にあるということでこの映画を選んだ。
 この映画は、ドリアン助川の同名小説の映画化したもの。あることがキッカケで刑務所暮しを経験した一見、陰のある男、ある町の一角でどら焼き屋の雇われ店長として日々を過ごしている千太郎(永瀬正敏)。
  ある日、この小さな店で働くことを懇願する76歳になるという老女、徳江(樹木希林)が現れる。何とか賄い女として働くことになった彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。
  それを察しておとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナ(内田 伽羅・樹木希林の実の孫娘)とともに徳江の足跡をたどり、ハンセン病感染者を隔離する施設・天生園に向かう。そこにいた徳江は、淡々と自分も自由に生きたかった、との思いを語るのだった。
  前半は、陰のある男千太郎、常連客の女子高校生3人組と中学3年生のワカナと、平和な桜並木が美しいある町の一角。そして50年もの間「あん」を作り続けてきたという徳江が、あずきに語りかけるようにして日の出から午前11時の開店までにつくる「あん」製造過程が描かれる。
  後半は、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂で客が来なくなり、止めていった徳江を千太郎とワカナが訪ねて、ハンセン病の社会的におかれた状況と、徳江をはじめとする療養所の人たちの思い「生きている意味って何なんだ」そして「病んでいるのは囲いの外です」ということが暗示される。
  老女徳江や親友の佳子(市原悦子)らハンセン病を患っていた人たちの尊厳を失わず生きようとする姿を丁寧に紡ぐ人間ドラマでした。
  イオンシネマ大高では最終日であったが、伏見ミリオン座は上映中である。いつまでの上映期間かがわからないので、鑑賞日によっては観られないかもしれない。予備として「散り椿」と「日日是好日」も考えてはいるが。

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