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2018年9月28日 (金)

映画「1987、ある闘いの真実」を観る

  日韓に共通する部分もあるがしかし・・・
 展開の早いサスペンスドラマのようでありながら、それが史実であるから感動のあまりうるんでしまう場面の多い迫力のある映画であった。
  映画から離れても韓国の「民主化闘争」に、とりわけ深い関心を持っているのは、“団塊の世代”以上かなと、勝手に思いこんでいるのだが、私にとっては「在日韓国人政治犯」の釈放・抗議運動と1980年5月18日から27日にかけての光州市を中心として起きた民衆の蜂起(光州事件)の記憶が強く印象に残っている。
 この映画でも新入女子大生・ヨニ(クミ・テリ)が「漫画サークル」に誘われて、そこで漫画ならぬ「光州事件」のビデオを見せられるシーンが一瞬だったがあった。
 1980年~1987年は、前政権の朴正煕時代から全斗煥大統領による軍事政権下の弾圧下にあった一方、「民主化」を求める学生だけでない国民的欲求・運動にとって厳しい時代でもあった。
  この映画はそうした背景を下地にしている一方、政治に無関心、経済発展に浴する若者例えば女子大生・ヨニの姿もあって現在に引き戻す。
  また、内容は殆んど史実に基づいているが、映画故の一部にフィクションもある。民主化運動を陰で支える叔父さんのハン看守が捕らえられ、学生の活動家ハニョルに惹かれ乍ら変わっていく女子大生・ヨニも架空の人物とされる。ではあってもさして不自然さはない。それと関連があるかどうかわからないが、要所、要所で「反体制派」又は「良心派」の人物例えば検事、新聞記者、看守、学生のリーダー、医師、司祭などが登場して韓国全土を巻き込む民主化闘争へと展開していく。そのスピード感のある展開に緊張感が漂う一方、感動の中にと希望の光を見るような・・・。
 それにしても韓国の警察、治安部隊の暴力はすさまじい。その暴力は、小林多喜二を拷問死させた日本の「特高」と変わりないか、その実態は知らないが、光州事件などから見て韓国のそれは直接な凄まじい暴力といえるかもしれない。戦闘警察の放つ催涙弾が、活動家ハニョルの後頭部を直撃、ハニョルは、暫くして死亡してしまうが、これは三里塚闘争(新東京国際空港反対闘争)における東山薫さんが、機動隊の放った催涙弾の直撃(水平撃ちは違法)を受けて死亡した事件を思い出させた。
 そうしたいくつかの点で韓国の民主化運動と日本の「左翼」の運動に共通点がないわけではないが、比較すること自体に違和感があるかもしれない。「反共・防共」思想などおかれている状況に違いがあり過ぎるからだ。いずれにしても私たちが直視して学ぶべきことは多い、そんなことを示唆した映画であった。

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