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2018年8月25日 (土)

「線量計が鳴る」中村敦夫の朗読劇

 元・原発技術者のモノローグ
 豊田市で開催された中村敦夫の朗読劇「線量計が鳴る」を観に(聴き)行った。最前列の本人の前に席を取ることができたので人一倍、感激(観劇)できたと思った。なお前日に名古屋でも開催され満席とのことだったが、今日の会場は約250席、ここでも満席であった。(実行委員会は、市政改革・とよた市民の会とGreen maman)
 まずこの企画の背景、内容の流れを見ておくと、「自らの足で取材をし、3年がかりで脚本を書き、たった一人で舞台に立ち、語る。原発の問題に真正面から向き合ったこの作品は、政治家、ジャーナリスト、作家としても活躍してきた俳優・中村敦夫さんの『表現者としての集大成』であり、ライフワークでもあります。
 背景のスクリーンにデータや専門用語が映し出され、基本を知ったうえで原発を考えることができると高い評価を得ています。」(他県別会場のチラシから)
 この朗読劇は、「啓蒙演劇」というジャンルに入る。情感に訴えて感情を揺さぶるのではなく、問題を指摘し観客を覚醒させ、新しい視野を提供する(チラシから)。15分の休憩を挟んだ「一幕四場」約2時間の公演で、元・原発技師だった老人のモノローグ(独白)として展開していく。
 (ピッ ピッ ピッ 線量計をかざしながら、一人の老人が登場)
一場:原発の町で生れ育ち原発で働き、そして原発事故ですべてを失った主人公のパーソナル・ヒストリー(個人史)
二場:原発が作られ、日本に入ってきた事情。原発の仕組み。福島事故の実態。(15分の休憩)
三場:主人公のチェルノブイリ視察体験。被曝による医学上の諸問題と現実。放射線医学界の謎。
四場:原発を動かしている本当の理由。利権に群がる原子力ムラの相関図。

 さてこの一人の老人-主人公は、原発の町で生まれ育って原発で働き、原発事故で全てを失った元原発配管技師。中村さんは福島第1原発事故後、チェルノブイリ原発事故が起きたウクライナや福島を取材で訪れ、多くの人への聞き取りなどから主人公を作り上げた。老いた元原発技師のたどった悲劇が福島弁でぼくとつと語られ、「原子力ムラ」の利権に群がる人々を告発する。(公式H・Pから)
 確かに“・・・でねぇべか”が、強い印象のある「反原発」といった言葉を和らげるような、庶民の感覚、目線で説かれているような、つまり原発の問題は、国家的問題、傲慢な企業(東電、電事連)の大罪であり、反原発運動は、特定の人たちのものではない、ここにいる「私たち」の、今の今の問題ですよ、とそれがすっと落ちてくる気がするのだった。そして何より、この「原子力発電」の問題点が網羅されているから、その鳥瞰図を見ている気さえしたのだった。
 最後に、印象に残った言葉として、「原発は覚せい剤みたいなものだった」「ホアンインアホ(保安院阿保)」の回文に会場に笑いが広がった。
 また、~原発を推進する考え方は「オウム原発真理教」と捉えると分り易い。その表の教義は「核燃料サイクル」。永遠にタダでエネルギーを作り続けることができるというマジックの信奉だ。そして裏の教義は「ボッタクリ」、それを操っているのは「原子力ムラ」「原発マフィア」あるいは「六角マフィア」だ。~(ある投稿から)
 この朗読劇をライフワークとする中村さんは取材に「原発事故が起きるまで、日本は安全神話に毒され、事故後は誰も責任を取らない。この国への公憤、義憤を込めて演じたい」と話したと言われる。
 見逃した方には、次の講演がある。
■津市(三重県)公演
日時:2018年11月1日(木) 18時30分開演
会場:三重県総合文化センター小ホール
チケット:全席自由 前売 1500円/ 当日 1800円/ 高校生以下 1000円
主催:「線量計が鳴る」津公演・上演準備会TEL・FAX:059‐224‐4495(濱口)
    Eメール 
hamag@za.ztv.ne.jp

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