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2018年7月 1日 (日)

映画「万引き家族」を観る

 評価は人それぞれだったが・・・。
 昨日30日は「シネマ散歩・緑の会」の第5回映画鑑賞会を午後から開催して「万引き家族」を7人で観た。
  終えてからの懇親会で、ひとしきり感想などを出し合ったが、“さすがにグランプリをとった映画だけあってよかったね”という声はなかったか少なかったような気がする。中には「万引き家族」というタイトルはちょっと・・・という意見もあった。(私も同感)
 それでも、おばあちゃん(柴田初枝・樹木)の年金と「万引き」で生計が成り立っているような貧困の中の、どんな関係の「家族」なのかわからないが、誰一人不満を言うのでもなく、なんとなく狭い家の中で棲み分けている毎日であった。そこにある「絆」みたいなつながり、この社会にある問題を切り取って見せた点については共感していたように思う。
  例えば、親の虐待で一家にやってくる女児(ゆり・佐々木)。実際は、父親(柴田治・リリー)は日雇いで働いていて、けがをして失業。母親(信代・安藤)もクリーニング店で、パートで働いていたがリストラにあう。娘(亜紀・松岡)も・・・。そしておばあちゃんが亡くなると葬式をだすお金がないと床下に埋め、年金だけを受け取る。一見するとバラバラのような家族だが結びつけているものは何か。その答えが「現在社会に欠けているもの」といえようか。
 だが、ある日のこと多感な歳頃に入りつつあった息子(祥太・城)がゆりと万引きをするが、わざと見つかるようにして逃げる。それは、不正への目覚め(脱出)か、角の雑貨屋の主人(柄本)に、“妹にはさせるなよ” と諭されたこともあってのことか。
 この事件をきっかけに「家族」全員は警察の取り調べを受ける。その受け答えが悩める現代社会の代弁なのであろうか。それで幾つか印象に残っている場面があった。
  ゆりの腕に虐待の傷跡、そして信代にも同じ傷跡が。その「ゆり」を「母親」とこうあるものと抱きしめる信代。祥太が雑貨屋の主人に、“妹にはさせるなよ” と諭される場面。初枝が海水浴場の浜辺で、自分の足をさすりながら「シミが増えたなあ」みたいなつぶやき(数日後に亡くなる)。若い娘・亜紀の性産業でのアルバイト。そして老衰?で亡くなったおばあちゃんを、埋めたのは重罪だと詰め寄られた信代は、“捨てたのは社会よ、私が拾ったのよ”と言いきる。さらに“懲役5年よりも、今までの方が楽しかった、感謝している” というのも、ふつうの感覚ではないが、これも現代社会を映していたといえるのかもしれない。キーマンの治の、笑いの絶えない家族愛。
  せりふの細部を覚えていないので正確ではないが、それらが「世界共通」の社会問題であったから称賛されたのであろう。

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