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2018年7月 9日 (月)

近藤昭一と語る 草の根国政報告会(3)

働き方改革法、延長国会 
  本題に入って近藤さんは、国政報告について、大まかに言えば、150日間の第196通常国会で安倍政権が位置付けたのは第1に「働き方改革法案」で、続いて「IR法案」「参院改革」であるとし、さらに32日間の延長国会について批判した。
  働き方改革法案
  詳しくではないが、「働き方改革法案」は、「長時間労働規制」「裁量労働制」「高プロ制」の3つが柱になっている。「裁量労働制」について政府は、杜撰な統計資料などが明らかになり追及を受けて取り下げた。「長時間労働規制」については、規制するとは言っても過労死ラインが判例などで80時間(発症前2か月から6ケ月の月平均残業時間)といわれているにも拘わらず、法案は100時間を容認するという欠陥法となった。「高度プロフェッショナル制」にいたっては、労働基準法の残業規制を外してしまった。
  その結果どうなるか。考えられることは「成果主義」と相まって、残業手当(超過勤務手当)が幾分保障されても、労働時間の健康ライン(逆に言えば過労死ライン)を超えた部分には支払われない可能性が高いとされる。がそれよりなにより働く者の「命」にかかわる問題である。「非正規雇用」とこの「高プロ制」は、企業の利益第一主義そのものであり、それを後押ししたのが安倍・与党である。
  もう一つ私が危惧するのが、「高度プロフェッショナル制」の「高度」が外されて、対象範囲がどんどん広がっていく可能性についてである。それは労働基準法というがっちりした堤防に「蟻の一穴」のように、労基法をこれまで以上に骨抜きしていく端緒になることである。最初は特定の範囲としながら、次第に一般化していく手法は、財界の汚いやり方である。
  近藤はさんはまたドイツの年間総労働時間が1500時間、日本は1750時間、さらにドイツでは土曜、日曜には、ハイウェイをトレーラーは走らせないという規制があることなどを紹介した。そして安倍政権の「働き方改革法案」は、「過労死ゼロ、ワークライフバランス実現、労働生産性向上のため、労働時間の規制等を行う」とうたいながら「長時間労働規制」と「高プロ制」を“抱き合わせて成立”させようとする「悪しき常套手段」を用いていると指摘した。「働き方改革法案」は、延長国会の6月29日に可決成立されてしまった。
延長国会について
 まず近藤さんが指摘したのは、事前の与野党の協議なしで国会の閉会予定日の6月20日の朝に両院議長に申しれたことを挙げた。与党が国会を延長するとの動きは少し前からささやかれていたが、多数で主導権を持っている与党に対抗する戦略はないものか。これまでの安倍政権を見ていても、前例も少数派尊重もまるで眼中にない。すでに成立してしまったが「働き方改革法案」そして「IR(カジノ)法案」「参院選挙制度改定案」の成立を目論んでいる。
 これに対して野党は、「モリ・カケ問題」の解明は不十分であり、財務省の佐川宣寿前理財局長の偽証告発や加計孝太郎加計学園理事長らの証人喚問、予算委員会での集中審議を求め、IR法案などの廃案を目指すということだ。また「水道法の一部改正案」の動向と内容も知りたいところだ。付け加えれば、安倍首相は、11~18日に欧州・中東への「外遊」を予定(9日に、豪雨災害で取りやめとのこと)する外交日程を入れていた。延長国会の本気度が問われるというものだ。

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