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2018年6月 8日 (金)

シンポ「女たちの考える憲法」(4)

 いまは改憲の時ではない!
 コメンテーターの大脇さんは、議論の都度適切なコメントを述べていたが、そのベースにあるものは「平和的生存権」で、権力の集中の弊害から「地方自治重視」であり、条例制定権を駆使することでかなりのことが出来るとした。例えば沖縄・宜野湾市の「ノーフライ条例」の検討など。そして憲法論では、9条の1項、2項を活かしつつ「専守防衛」「非核三原則」を堅守すべきとした。
 山尾さんについては、質疑でも取り上げられた「立憲的改憲」についての発言が注目されたが、議論の中では多くは触れられなかった。私が受け止めた点は、現憲法を変えるということが第1義ではなく、「立憲主義」がまずあって改憲論に対抗する論理の構築が狙いであったと思う。特に安倍政権の「集団的自衛権行使容認」に対しては、「個別的自衛権に限定して自衛権を行使できる」とし、国民の意思で「自衛権」をコントロールする、その場合「武力行使の三要件」を明記する、みたいなことだったと思う。また憲法9条の解釈の在り方は、いかにも日本的文化(性善説)で、そこを安倍政権に突かれたといえる。私たちも思考停止してはだめだ、とも語った。
 豊明市会議員5期の山盛さんは、現憲法は「押しつけ憲法」というが、そうは思わないし押しつけだからといってどこが悪いのか。いま憲法を変えるということは「パンドラの箱」を開けるようなもので、その時期ではない。私は護憲の立場である。憲法論議から離れて、国策として「教育の無償化」「介護保険制度の改定」などは、結局地方自治体の負担、地域住民の負担になる。権限の委譲、予算権など地方自治の在り方の検討が必要との意見を述べた。

 憲法を遵守するのが「公務員」であり、「主権在民」ということは、国民の側からの意見として憲法を改正するというプロセスがあってこそだ。率直に言えば、憲法論議、改憲論議について国民はまだ目覚めていない。国民が目覚める前の、寝たままで憲法改正を発議して、採決してしまおう、国民投票にもって行こうとする安倍・自公党政権は、立憲主義、民主主義に反している。今は改憲の時ではない。
 片山議員の参加もあって、論議の核心点が幾らか明らかいなったと思うし、私たち自身がこの「憲法問題」の働きかけをもっと強める必要性を痛感した集会であった。
 以上の報告内容それぞれに誤解があるかもしれないし、欠落部分も多くあろうが、全体として、いいシンポジウムだと思った。

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コメント

日大アメフト以後のブログもしっかり読ませていただいています。「女たちの考える憲法」シンポジウム、愛知名古屋の底力、基盤を感じ羨ましい限りです。片山さつき議員の「自民党員」としての発言が議論を深めたこともよくわかります。私は自民党の憲法草案は読みました。焦点となっている九条第二項より、「個人」が「人」に作為的に変えられたり、「公共」が「公益」に
変えられたりしていることも、格調高い「憲法前文」が
根こそぎなくなり、「伝統」と「独自の文化」を押し付けようとしていることにも、時代錯誤を感じています。
こんなお粗末な「憲法草案」を臆面もなく出してくる反知性を見過ごす自民党員ひとりひとりには恥ずかしくないのかと問いたいです。
3万人以上の国政、地方議員が「憲法を読んだことがない」というのは、本当でしょうか? ポツダム宣言を「知らない」とうそぶいた内閣総理大臣と同様「知っていたたら突っ込まれることを怖れての、保身でしょうか。恥ずかしいことです。
2014年7月1日の「集団的自衛権」閣議決定から始まった国会無視・討論無視・委員会採決と強行採決を繰り返した安倍政権の暴走は、党名の「民主主義」も、曾てはあったらしい「自由」もバッサリ切り捨てました。ここで気が付いたのですが、自民党の自由は「自由主義経済」の略だったのですね。
さて、片山さつき議員は、「南京事件」はなかったと発言されているそうですね。「従軍慰安婦」も認めないのでしょう。

「改憲」の一番の論点は、「国民」が不都合を感じていない「不必要な改正」を、憲法擁護義務が課せられている内閣総理大臣が、数に頼んで、一気に乗り切ろうとしているという点ですが、この内閣がやって来たことは、
立法根拠のない法案を、論理矛盾と、責任説明のない、議論回避」を重ねて、「知らぬ存ぜぬ」で押し切ってきた見苦しい国会運営でした。さらに人事権を盾に、官僚と司法の良識と良心を奪い取ったことです。
偉そうな変な書き方になってしまいましたが、おゆるし下さい。
米朝会談の直前にトランプ大統領に会いに行った安倍首相は、トランプに「拉致問題を忘れないで」とお願いし、トランプは、「安倍首相は、いくらでも戦闘機をアメリカから買うと約束した」と報じられました。
最近になって私は、報道ステーションより、ケーブルテレビの「TBSNewsbird」を見るようになりました。上の報道もトランプが安倍首相とならんで嬉しそうに語った映像を見ました。
テーマから外れてしまってすみません。
これからも、郷倉ブログを楽しみにしています。

投稿: キャサリン | 2018年6月 9日 (土) 16時13分

キャサリンさま。
ご意見ありがとうございます。
一言、付言します。
市会議員が「私は憲法は読んだことはありません」とはっきり発言したことは、事実です。
ですが、その後の発言を聴いていても、選挙応援に駆けつけたこともある私の判断は、あれはあくまで、「謙遜」だと思っています。
居並ぶ現、元国会議員の中で地方議員として、少々“予防線”を張ったのかな、そんな気がしました。
実際には、さすがに国会論議の経過や、裏話みたいなことには加われませんでしたが、憲法と地方分権、地方自治との関係を現場からの声としてしっかり発言していました。
 私の報告ではそうした点を触れなかったので、誤解されてしまったようです。
 「国会での憲法論議の詳細を、国会議員と同じように語れませんが」といえばよかったのかもしれませんね。
 改めてこの場で付言させていただきました。

投稿: 尾元のん葉 | 2018年6月10日 (日) 22時42分

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