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2018年3月 7日 (水)

「平和的生存権保障基本法(骨子案)」

安倍改憲(案)に対置する一つの試案を議論
 今日は、今週は3つ目の講演会に参加した。リベラル政治懇話会主催で、その共同代表でもある元参議院議員で現職の弁護士である大脇 雅子さんが、自ら書き上げた「平和的生存権保障基本法(骨子案)」を中心に議論を交わした。
 まず「平和的生存権保障基本法」の生い立ちから話は始まった。レジュメによれば、本骨子案は 2003 年春、参議院議員のときに、「平和的生存権保障法案構想(素案)」として 発表したものを、2017 年 9 月 30 日現在「平和的生存権保障基本法骨子案」として作成し、 『ジェンダー法研究』第4号に掲載したものである。なお、細部については研究補充中で、 骨子案は「未完」である、としている。
 骨子案は、前文から始まって、「第1総則 目的 1、定義 2、平和的生存権の保障に関する基本理念 3、国の責務 4、地方公共断代の責務 5、国民の責務 6、年次報告」 「第2平和的生存権保障基本計画」「第3基本的施策 1、平和創出国家の実現に関する施策①国内的施策②対外的施策 2、多元共生社会の形成に関する施策①国内的施策②対外的施策 3、平和的生存権の保障のための基盤整備に関する施策①国内的施策②国内外における施策③対外的施策 「第4平和的生存権保障推進会議 ①設置②所掌事務③組織④議長⑤議員」「第5その他①施行期日②所要の規定の整備」という構成になっている。
 この骨子案については、「未完」であることから今日のお話と議論では、法案の解説というより、そこに至る動機、構想・プロセス、論点、さらに考察すべき課題といったもので、当然こんにち的な状況、例えば現実に成立している一連の「安保法」がある以上前に進めないから廃止すべきだし、日米安保条約の対応とそれに付随する問題、沖縄の米軍基地撤去問題をどう取り扱うのかといった喫緊の課題も含まれた。また朝鮮半島の非核化と平和問題、アメリカと中国の軍拡・覇権の問題もあって、世論の動向も「非武装・非暴力」を基盤とするこの「平和的生存権保障基本法(骨子案)」の賛同がどこまで得られるかという課題は大きいものがある。
 もっと言えば、平和的に生存するには、戦争、紛争がないばかりでなく、世界から貧困、差別をなくし地球的環境が保たれねばならない。民族的・宗教的紛争、国境を巡る紛争、資源争奪を巡る紛争といった現実世界を前にして「平和的生存権」を法律だけで保証できるのか、巷間で議論するとなれば、こうした端的なやりとりも出てくると思われる。
 今日の講演、意見交換は当然継続される。それぞれの宿題でもある。また「宣言」ではなく「法案」として成立させるには法案の内容と法の解釈の齟齬を避けるための用語解説の「副読本」も必要であり、国政の場での多数派形成が必要である。また国民全体にさらにわかりやすい「簡易版」の作成も必要だ。
 とそこまで先走りしなくても、例えば、自衛隊の軍拡から縮小へ、さらに「海上保安庁」レベル(軍隊を持たないコスタリカのような)への現実性はどうなのかもあるが、日本国憲法の上にあるような、被占領下そのままのような「日米安保条約」をどうするかという当面の課題があるので、次回の5月例会は、これをテーマにしたものになる予定だ。
 なお、「第1、5、国民の責務」については、義務的になるとの指摘で削除または書き換えが検討されることとなった。

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