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2017年12月21日 (木)

第48回ユニオン学校

 健康センターの活動の今
  毎月1回開講している「ユニオン学校」の第48回講座は、「愛知働くもののいのちと健康を守るセンター」事務局長の鈴木明男さん(元住金)の講演であった。
  講演に先立ち2017年の総会が開かれ、ユニオン学校の1年間の活動と総括、第6期ユニオン学校の方針などが審議され、年明けから新たなスタートが切られることとなった。元々「ユニオンと連帯する市民の会(CGSU)」から出発した「学習組織」であるが、その後ユニオン学校として自立した運営で今日に至っている。お互いに「地域労働運動の基盤形成と発展」に寄与するもので、CGSU、健康センター、ユニオン学校の三者一体的な活動は、「地域センター」、旧「地区労」の形成を予感させるものである。
  さて講演であるが、その歴史は「助走期間(前史)」として1960年代から1980年代末ころまで。1988年に「あいち職場の健康問題研究会」が発足し、のちの「健康センター」の礎となり、2003年にはNPO法人認定を獲得して今日に至っている。
  健康センターの活動では、憲法第25条に基づく諸活動を、地域で共同で進めるといった運動の課題は多々あるが、その受け皿(駆け込み)として、産業カウンセラー、安全衛生推進者、衛生推進者、石綿作業主任者等の資格者を有し或いは取得を勧めて、会社側と対応するだけでなく、司法(裁判所)、行政(労働委員会、労基署)との対応・折衝・交渉に備えるといった「人」の確保の姿勢は素晴らしい。さらには議会、議員との協力関係の構築も陰に陽に力になろう。
  こうした30年余の活動の間に、前身を含め健康センターが扱った「脳・心臓・精神」疾患は50例にも及び、労災認定を勝ち取った例が多くあった一方、遺族と共に悔しい思いをしたこともあったという。それにしても、その一覧表を見ると、2000年代に入ってから徐々に「自死」の事例が増えていくことが分かる。この表が示しているのは全国の2万5千人とも3万人ともいわれる自殺者のほんの一部に過ぎないが、それは「社会の歪み」「労働現場の過酷さ」を表しているといっていいだろう。
  1980年代から90年代といえば、私は「名古屋労組連」を率いていたころになるが、そのころの労働運動の活動はもっぱら「解雇・不当配転撤回闘争」が主であった。「労働現場」に立ち入って、或いは労災現場からの悲痛な声をすくいあげる活動に乏しかった気がする。それは、力量の限界もあったが、地域の労働運動・市民運動と政治運動が活動の軸であったからであろうと思う。
  こうした労働実態と法律を学んで職場で地域で実践していくという「労働教育システム」は、多くの労働組合、労働団体で維持されてはいる。しかしその組合自体が「争議」として会社と対峙することを忌避するようになって、組合員の問題でさえ「個人の問題」は扱わない、と公言する組合が出てくるような昨今である。さらに全労働者の組織率が20%を切る状況、また高校でも大学でも「労働法」の教育・カリキュラムが希薄である現状から、多くの労働者が“身を守る”術を知らない現状が、今日の「事件」が頻発している背景であろう。
  労働安全衛生の事案を地域でボランティアとして展開しているこれらの活動をもっともっと広く知ってもらいたい、支える地域基盤、応援の輪が広がればいいなと思った今日のユニオン学校であった。

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