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2017年11月18日 (土)

アメリカの労働運動を学ぶ

 レイバー・ノーツ名古屋講演会
 昨日、アメリカのNPO教育団体の通称「レイバー・ノーツ」のメンバーのお一人ジェーン・スロータさんが来日し、東京での講演(スクール)を終え、午後に来名した。この講演会を開催するにあたっては、この地域で活動する労働組合・ユニオン、労働団体、労働弁護団など13団体と個人からの62人が参加して意義深い講演会となった。
 スケジュールは大まかに3つのセクションで構成された。最初に名古屋駅で出迎えて、その足で「トヨタ産業技術記念館」を案内した。ここはAPWSL日本委員会の総会を東海市で開催した時も一行を案内して好評を得たところであった。トヨタの自動車関連と豊田織機のコーナーがあるが、特に織機の展示の方が充実した展示で、スロータさんもよかったと感想を述べたとのことであった。
 次に講演会開催前の1時間ほどを使って(実は90分余を予定していたのだが)実行委員を中心とした参加者の自己紹介を通して、職場と組合活動を知ってもらうことができた。この集会にどんな労働者や活動家が参加しているかという状況を知っていただくことで講演の方向性の参考になるのではないか、そんな設定からであった。
 午後6時30分から講演が始まった。スロータさんは、最初にレイバー・ノーツの活動の良かった(成果のあった)活動例と逆に悪い(うまくいかなかった)ニュース(報告)を紹介した。レイバー・ノーツは、運動には必ず正反両面があり、いいことづくめ、成果だけを強調していては「教育」にはならないという基本的な姿勢から、そんな話になったのだと思う。そのあとに「レイバー・ノーツ」のそもそもの話などでそこまで約1時間。15分の休憩を挟んで約90分は質疑に充てられた。この質問時間を多くとったことで、これまでほとんど馴染みのなかったアメリカの労働運動、レイバー・ノーツについてより身近に理解されたのではないかと思う。
 その内容については、私は終始受付と会計事務を担っていたので、メモを取り得なかったので、残念なことにここでは報告できない。だが、アンケート用紙5枚が集約され、「*レーバーノーツの知見がある人が集まるのは当然としても、『ゼロ』からの参加では違和感がある。その違和感がきっかけになってさらに「よく識っていこう」ということになるのかもしれない。(男、60歳以上)*少しなりともアメリカの労働運動の状況が分かりました。日産など日本企業もかなり反労働者的なことを(アメリカで)やっていることが分りました。このような機会を持っていただき感謝します。(男、60歳以上)*今日はUSA労働運動、勉強になりました。資料よく読みます。有意義な時間でした。(性別等不明)*やや長いですが質疑応答時間がたくさんあって、これくらい必要かなと思いました。アメリカの実体験がたくさん聞けて参考になりました。(女、30代)*日本の労組の取り組みと米国の労組の在り方は悩みまで同じですね。改めて15ドルの闘いは面白いですね。やはり共感を地域にどれだけ広げられるかですね。組合員が主人公、ですね。労組が無くてもストのような闘い、勉強になりました。(男。60歳以上)といった感想が寄せられた。(このまとめは近森代表)
 講演会終了後に私は欠席したが、懇親会の席も設けられ、20人の参加があったと聞く。そこでもさらに質疑が続いたとのことであった。
 私は、メモは取れなかったが事前に資料を読み込んでいたので、大まかなところでは理解したものと思っていて、機会があればと質問を一つ用意していた。それは、「アメリカでは時給15ドル獲得の闘いがあって、まだ一部ではあっても段階を踏んでそこまで勝ち取ったと思う。日本でも最低賃金の時給1000円というのが一つの目標値であるが、最近では1500円という声を聞くようになった。そこで、時給1000円~1500円という賃金は、非正規雇用が増大する現在、さらに格差が大きくなりつつあることを考えれば、必然的な要求であると考える一方、中小、零細企業にとっては、あまりに大きな負担で苦しいという経営者の声も聞いている。新自由主義、グローバル経済の荒波にさらされている企業が、下請け、孫請け、3次、4次、5次の下請けにコストカットを押し付ける実態が強まっており、経営破たんも考えられる。容易ならざる課題ではあるが、この問題についてレイバー・ノーツとしてどう考えておられるか」というもの。手を挙げようと思って立ち上がったところで、別の参加者から同じ趣旨の質問が出された。その答えはよくわからなかったが、否定も肯定もしないで、未だ歴史の浅いレイバー・ノーツにとって、そこまで問題を掘り下げていない・・・というように聞き取れたが、後日の総括の時に聞いてみようと思う。
 スロータさんと通訳のお二人は、今日の11時39分の新幹線で次の訪問地大阪に向かった。その前にお二人のリクエストで「名古屋の味噌煮込みうどんをぜひ食してみたい」ということだったので、代表と私の二人がお見送りがてら案内した。私にとってその時間がこの講演会でのスロータさんと対面して会話した唯一の機会であったのだった。最後になって何とか、1997年のレイバー・ノーツの大会に、日本から最初の訪問団に加わった一人であることなどの会話ができたのだった。

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