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2017年1月28日 (土)

自民党の憲法改正草案を斬る!(1)

 自民案には、「目くらまし」が含まれている
 第8回リベラル政治懇話会は、飯島滋明 さん (名古屋学院大学教授)の「自民党の憲法草案を斬る」PARTⅢであり、これまでの「基本原理/家族条項など」、「第九条/軍法会議/教育など)」以外の項目が取り上げられた。
 大きな項目としては、(自民党の改正草案では)A「目くらまし」としての改憲項目と、B「権力者の迅速な権力行使・抵抗阻止に都合の良い規定」そしてC「終わりに」で締めくくられた。
 まずAでは、国民に受け入れやすいと思われる「項目」を改憲の「目くらまし」として国民に提示している。公明党の「環境権」もその一つ。元々法律で対応可能なものだ。しかも自民案では「市民に環境権がある」とは明記されていない。
  他に、犯罪被害者等への配慮、個人情報の不当取得の禁止等、国政上の行為に関する説明義務、などが改憲項目として取り上げられているが、いずれも憲法を改正しなくても法律で対応可能なものばかり。それをあえて憲法に盛り込むには、“隠された意図”がある。飯島さんからは、その点が解説された。
 なお、上記の中で「公教育への公金支出」についても触れられたが、それに関連して、89条「公の財産の支出又は利用の制限」の改正をもって私学助成は合憲とする一方「靖国神社」「護国神社」への公金支出を可能にする狙いがある、との指摘もなされた。
 やや本論から外れるが、「靖国神社」の話から、「稲田防衛相の靖国参拝」が一つの契機となって、「釜山の総領事館前の慰安婦像設置」問題で、英国のガーデアン紙の記事が紹介された。その中でガーデアン紙は「靖国神社」を「戦争犯罪神社(War Crimes Shrine)」と表現しているとのことだった。外国の目はそれほどに厳しい目なのである。
 さらに、選挙区の区割り、特に「合区-選挙の平等、地域性」と司法の「違憲、違憲状態」判決、それらの問題は難しい面もあるが、自民案では「区割りを、人口を基本とし行政区画、地勢等を総合的に勘案して・・・」とあり、現憲法のいう「両議院は、全国民を代表する選挙された議員で組織する」と異なり、「地域」の利益代表に貶めてしまうことになりかねない。
 最後に「財政規律条項」についてであるが、自民案の「財政の健全化は、法律の定めるところにより・・・」とあり、健全化を理由に、福祉・医療・介護・教育などの国家予算の削減、増税の根拠とされる可能性があると指摘された。
 以下、B、Cについては続く。

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