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2016年11月14日 (月)

ピースサイクル全国会議(3)

  PC2016の総括と2017年の課題(2)
 恒例でもある、学習を兼ねた今回の「記念講演」は、「全逓労組の反マル生闘争・7名の4・28被免職者」である池田実さんの「福島原発作業員」の体験記であった。
 まず「反マル生闘争」であるが、当局(公社・現業)は「生産性向上運動(マル生)」といいつつ実体としては、「労組差別、人権否定の労務政策」の一つであった。民間でも先行して1960年代に「生産性向上運動」が取り入れられ、のちに「品質管理運動(QC)、改善提案運動、危険予知運動」などに広がっていくのだが、公労協関係では国労と全逓が「反マル生闘争」を取り組んだ。特に全逓は1978年の年賀状の「元日配達」を拒否した。その結果郵政省は、この闘争に参加した現場労働者に8000名を超える処分を出し、中でも61名に厳しい免職攻撃を行った。その後の経緯は省くが、1979年4月28日の免職から28年間闘ってきた7名の被免職者が、2007年2月13日の最高裁の判決で解雇無効が確定し、職場復帰を果たした。その中のお一人が池田 実さんであった。
 池田さんは、その後定年退職して、思うところがあって2013年に東電福島原発の事故(震人災)による除染作業に携わり、また福島第1原発(イチエフという)の処理作業員(リクビダートル-露語・チェルノブイリ事故の処理従事者・清算人の意)として、“被爆作業”を体験した。その記録を本に著した(八月書館・238頁、2016年02月刊1600円)のだった。
 彼は、廃炉まで40年とされる福島原発そばの浪江町の除染作業を皮切りに、原発の建屋に入って実際に事故の収拾作業に従事、そこで今も続く「終わりのない収束」に直面した。消耗な人海戦術、飛散する放射能、苛酷な労働条件、仲間の事故死・・・。試行錯誤する指示、朝令暮改が続く中での、被ばくしながらの除去作業、廃棄作業を1年間。そのありのままを書き留めたルポタージュがこの本であり、この日の話でもあった。
 JV(共同企業体)の直系もしくは2~3次下請けまでならともかく、それ以下の下請けでは、労基法も安全衛生法も何もない世界。保険はない。有給休暇もない。被ばく線量と線量計は全うかどうか、粗雑の宿舎、低賃金でもって「使い捨て」・・・そこで私は、「外国人労働者が入っていると聞いたが実態は?」「そんな劣悪な労働環境でありながら、当局(労働局・労基署)の監視・指導は入らないのか」と質問してみた。言葉の問題もあって、外国人労働者は見かけないといい、当局は一応対応しているようだが、現実はそのまま推移している・・・。

 さて「国会ピースサイクル」についても議論されたが、もう一つ、やや深刻な問題が浮上していた。ピースサイクル運動の“そもそも”である「広島・長崎」の現地の取り組み状況がかなりピンチであるというのである。その背景は、全国各地の「高齢化、世代の引き継ぎなし」と変わりはないのであるが、加えて両地区の特徴としては、全面的に支えてきた郵便労働者(全逓・郵政ユニオン等)の現役がいなくなり(つつ)、実走者いない、少ない、そして終着地としての全国から受け入れも難しい状況であるというのである。長崎の場合、その中心を担っていた人が体調を崩し、それが拍車をかけているようだ。
 長崎についていろいろ意見を出し合った。象徴的な「長崎」が、ルートマップから消えることは単に“寂しい”というレベルではない。「核兵器を含む全ての核の廃絶・被爆地長崎」は、運動の根幹なのである。
  ピースサイクル長崎のエリアは「佐世保・長崎・玄海原発」であるが、全国会議の議論の到達点は、「長崎ネットとしての対応はゼロベースとして考え、全国からの力で、長崎ルートを維持することを確認し、現時点では細部の議論は控える」とした。これに対して長崎ネットからは「佐世保-長崎ルートなら、コース設定、宿舎確保については、持ち帰って検討する」であった。端的に言えば、「沖縄ピース、六ヶ所ピース」と同じように、「特化」された全国募集の取り組みにするということではないか。
 最後に、2017年の全国会議を11月11日(土)~12日(日)と決めて散会した。

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