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2015年10月24日 (土)

高野 孟氏の講演を聴く

 政治の最前線の話と議論
 第2回のリベラル政治懇話会は、ジャーナリスト・高野 孟(たかのはじめ)氏を招いての講演会であった。(第1回は、8月7日、名古屋学院大准教授/憲法学・平和学の飯島 滋明氏 )であった。
 仮のテーマとして「反安倍とリベラル政治勢力の展望」が挙げられていたが、「反安倍-安倍政治と最近の政治状況」と「民主党のいま-そしてリベラル派の役割、展望」といったところだった。
 高野 孟氏と言えば、私たちの一世代上の労働運動家にとっては、尊敬してやまない高野 実氏(戦後労働運動に身を投じ、後に総評事務局長)の長男と知られるジャーナリスト。初期の民主党(リベラル東京会議の設立→翌年の旧民主党結党)の結成も関わっている。
 安倍の強権と誤算
 さて安倍政治の根幹はいうまでもなく「安保関連法制」に執着して成立させたことだ。しかし安倍の誤算は国会外での反対闘争の盛り上がりで、今まで見られない層、人たちが街頭に繰り出し、デモに参加し、或いは取り巻いたことだった。さらに創価学会の動きも従来にないものだった。そうした状況から安倍は、当面の改憲路線をあきらめた形で集団的自衛権の閣議決定、法案成立への舵を切った。法案成立後安倍首相は「経済最優先」と言って「新三本の矢」をぶち上げたが、元の「三本の矢」ですらガタガタなのに、中身はゼロと言っていい、またデフレ脱却を言い、円安、株高誘導等、金融政策だけで経済が動くわけではない。
 沖縄・米軍基地問題
 そして、高野氏にとっては思い入れが強いこともあるだろうし、私たちも忘れてはならない「沖縄・辺野古新基地建設」問題もかなり時間を割いて話された。よく理解しての記述ではないが、普天間基地・新辺野古基地は「海兵隊基地・抑止力」と位置付けられている。しかし海兵隊は、上陸作戦や即応展開などを担当する外征専門部隊であり、仮想敵国中国・共和国(北朝鮮)の、ミサイルの射程距離内に設置する部隊ではない(?)、だから必要はないというのである。(ということであれば、自民党・安倍内閣が辺野古にこだわる理由は?)
 鳩山首相は、「国外、最低でも県外」と言って、結果は「辺野古基地容認」してしまったのが間違いで、「私の力が及ばなかった」で留めておればまだしも、と言えた・・・。「オール沖縄」と言われる中に「民主党」が入っていないのは・・・。(沖縄県の党員は二人、サポーターも激減という報道あり)
 立憲主義・リベラル派と野党再編
 そこでもう一つの本題、民主党についての話。党内は岡田代表を中間的な位置とすれば、(ざっくり言えば)野田、長島、前原、細野議員などのグループと、いわゆる長妻昭、近藤昭一議員らの「リベラル派」に分けられる(?)。そこで政界(野党)再編もあり得るとすれば、「リベラル派」の動向に注目したいし、期待も大きい。野党での「立憲フォーラム・リベラル派」と考えた時、近藤議員を中心として辻元清美、江崎孝議員らのリベラルグループ、社民党、無所属の糸数慶子(参・沖縄)他があげられる。もっとも、それは「民主党を割ってでも」ということではない(だから再編?)・・・、このあたりの話、議論は微妙だ。維新の党に限らず、野党の少数分裂が世論の支持を失っている原因の一つであろうし、野党内右派を自民党の補完勢力に追いやることにもなりかねない。ここらの政治感覚は、私たち市井の者には理解しがたい。
 また、小沢一郎も提唱している「イタリア・オリーブの木」方式もしばしば話題に上るが、「民主党の結成自体が、そもそも‘オリーブの木’だった」という説もある。私見でいえば、野党再編とは「リベラル・左派連合+共産党」と位置付けたい。ただ、志位委員長の「国民連合政府」論はいかにもまずいタイミングであった。「選挙協力と言っても、‘野合’ではないために、どんな政府か明らかにしておく必要がある(石山愛知県委書記長)」は、壁を作った効用の方が大きい。
 今は「憲法改悪」の攻防の分水嶺にある。「政権交代・連立政権」を語るときではない。「立憲平和主義」のもとで、まずは2016年参院選で3分の1以上の議席確保が絶対条件ということではないのか。「政権構想」は、次期衆院選(衆参同時選挙はないものとして)の時にかなり明確な路線論争をもって野党再編時に考えたらどうか。
 真っ向から政治を議論する場
 後半部分は、殆ど高野氏の話ではなく私見になったが、こうした直近の知られざる政治・永田町の話を聞き、議論を重ねる機会にもっと多くの、しかも若い人に参加してもらいたいものだとつくづく思ったものである。
 2016年からは当面、毎月第2土曜日に、高野氏を迎えて定例的な集いにしようという構想も事務局にあるらしいから、おおいに期待したいと思う。「立憲フォーラム」はネーミングとしてちょっと分かりづらいが、これをキーワードに新たな一つの結集軸もありかなと思わないでもない。

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