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2015年6月13日 (土)

すれ違う、政党の論理と‘市民感覚’(2)

 共同の戦い、という視点をなぜ持てぬ
 もう一つは、「憲法改悪阻止」に関する課題については、これまでの幾度かの意見交換の場を持ってきたことから、今更大きな違いがないのは自明であると言えよう。従ってその政策云々の問題ではなく、すぐれて2016年参院選に向けた安倍政権打倒の方向性を探ることにあったはずだ。石山書記長の話に限らず共産党の戦略が、どうも「自党の議席が増えればいい」という領域にあって、他党、在野勢力との共同の戦い(統一戦線)の構想がなぜか出て来ない。ここに、政党の論理と‘市民感覚’がすれ違っている気がしてならない。幾人かの質問もここにあった。
 主催者側で用意した質問「今まで市民の会は、政党・政治団体の連携・共闘が必要と要望し、一定の理解は示されたと思うが、中央で政策協定をしないと地方での選挙協力はできないということであれば、連携・共闘は進まないのではないか? 」は、共産党支持者(党員、赤旗読者)ではない市民の共通した思いでなかろうか。
 それでもメールを見ている限り、市民の側から積極的に「統一候補者」を擁立する動きが出て来ない以上「共産党候補に期待し、応援し、‘第3の議席’を確保するほかない」という意見が多いようである。
 恐らく、共産党県委員会もこの空気を察していることだろう。石山書記長は「前回選挙で本村伸子候補(現衆院議員)は7万票差で届かなかったが、次回選挙で何とか議席を取りたいのでご協力をお願いしたい」は、本音である。
 別の質問者からは、「独自候補を立てるばかりでなく、‘(他党であっても)よりましな候補’を共同で闘うことはできないのか」という問いかけがあったが、石山書記長は他の例を紹介して全否定はしなかったものの、基本的には「よりましな候補」はいないという答えであった。つまり、自党公認候補以外の推薦、支持などは中央の段階で決定される。政策協定、組織協定なくしてあり得ない、ということだった。
 さて、私も質問、意見を述べたが、やはり前述の「共同の戦いの可能性について」が中心だった。私がいつも引き合いに出すのが、1999年の愛知県知事選挙の例であった。つまり、市民運動側が擁立した候補者を市民と共産党が対等の関係を堅持して選挙戦を闘った。ここでの経験は、共産党の言う「国政と地方の選挙では対応が違う」ということでは、すれ違うのも当然と言えよう。だが、「政党と在野の力(市民運動など)が共同して闘えば、1+1=2以上の成果を得ることが出来る」という経験、実績をものしたはずで、それを活かす手立てを考えないのか、という指摘であった。
 この視点について私は、一つは、共産党がこれまでいっしょに「政治を考える市民の会」で意見交換をしてきた他の政党・政治団体、そして当の「市民の会」に、事前の相談、連絡、候補者の紹介などしないままさる6月5日に公認候補者を発表してしまったことは、残念なことだったということ。
  もう一つは、「市民の会」の側の運動の基軸に、「候補者擁立、選挙戦への参画」を持たないという戦略上の問題があったこと。恐らく、政党側から見れば、共同すべき相手という評価、位置づけを持っていなかったから、一方的な公認候補の発表になったのであろう。
いずれについても、共産党、「市民の会」どちらを責めても何も出て来ない。6月26日に2回目として「社民党に聞く」が設定されているが、社民党として仮に愛知選挙区に候補者を立てきれないとしても、比例区で2議席確保は至上命令であろうから、共産党候補の推薦、支持の「組織協定」を結ぶ余裕はないと思われ、結局今回と同じ議論が繰り返される気がするのである。
  その上で、2016年の参院選は、とてつもなく重要な政治的分水嶺になるであろうから、政党の論理がどうであれ、在野の勢力として「安倍内閣の打倒」「安保法制の廃案」「特定秘密保護法の廃止」「辺野古新基地建設阻止」「原発ゼロ」を、どれだけキャンペーンできるか。例えば、これまでにない現在の取り組み、6月14日に「愛知県弁護士会主催」の集会とデモが行われるが、こうした弁護士会をはじめとし、「戦争をさせない1000人委員会」「秘密保全法に反対する愛知の会」「ナゴヤaction!原発サヨナRiotGRRRLZ+脱原発!大ナゴヤ大サウンドデモ+雑多な民」「不戦へのネットワーク」など、政党を巻き込んだ大衆的な運動を「切れ目なく」継続していくことであろう。
  「安保法制(戦争法案)」審議中の今国会の会期中であるこの6月から8月は、真夏の時期であれば連日の行動はきついが、何とか食らいついていくほかない。こうした政治感覚、政治的判断、政治的行動を鈍らせてはいけない、そう肝に銘じている私ではあるが。

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