« 知多市・佐布里池の梅 | トップページ | 解散した三菱長船労組に手紙を書く »

2014年3月 5日 (水)

浅田次郎著「終わらざる夏 上・下」

 久しぶりに“読書”に浸る
 つい先日、断片的に読み継いでいた足立力也著「緑の思想」(幻冬舎)を地下鉄車内で読み終えた。行きつ戻りつの読書効果は拾いものだったが、新書を半年がかりで読んだことになる。それが契機になったかどうか定かではないが、一度は読みかけた浅田次郎著「終わらざる夏」を2年ぶりかに紐解いた。
 前にも触れたが、2011年3月11日以後、私の中に得体しれぬ変化が起きて、その一つが「読書」から離れたことだった。様々な運動に関する資料は読み込むことはあっても、それは原稿書きの必要性に迫られたものだった。新聞の連載小説も手放した。端的にいえば集中力が希薄になったということだが、その反動として、“心そこにあらず”のまま、何かに没頭したりした。「ミニ詩集」や「史跡めぐり」のハイキングとそのガイドブックづくりがいい例かもしれない。
 「終わらざる夏」は、千島列島最北端、カムチャッカ半島と向き合う日本領・占守島(しゅむしゅとう)での、対ソ連戦をめぐる浅田次郎の長編小説。まだ全体の3割くらいしか読んでいない。主たる登場人物たちの出生から“奇妙な招集”までの経過と彼らの出会い、そして、軍の意図不明な派遣先占守島に向かうところまでが今朝の頁。
 当時の招集年齢は40歳までだったが、「本土総力決戦」に備えた師団編成では、もうそのような若者は枯渇していた。そこで招集年齢が45歳まで引き上げられ、その一人が45歳まであと1か月という出版社の英語専門編集者。そして日中戦争で3度応召し金鵄勲章を受けたが、銃の引き金を引く右手には2本しか指が残っていないトラック運転手で、歴戦のつわものの軍曹。医高専出身だが優秀さを買われて東大医学部に派遣されていた間に召集された医師の、この奇妙な組み合わせの3人を中心に話は進んでいくようだ。
 例によって浅田の筆致は、巨体で剛腕、傍若無人、しかし所作は単純であっても心根に優しさをもつ“鬼軍曹”中心に展開していく。
 書棚には、まだまだ私の手が伸びてくるのを待っている本が20冊ほど積まれたままである。今の時点で“読書三昧”を望んでいるわけではないが、テレビを見ているくらいなら、映画と読書に浸りたいものだ。

|

« 知多市・佐布里池の梅 | トップページ | 解散した三菱長船労組に手紙を書く »

コメント

政治を考える市民の会3.23催しの近藤昭一が正一と間違っていますよ。とりあえず、近くの賛同人さまにご連絡まで。

投稿: ふじおか・こうたろ | 2014年3月 5日 (水) 16時51分

碁平?さん、ご指摘ありがとうございました。
私も気がついておりまして、事務局に連絡、既に訂正されました。

投稿: | 2014年3月 6日 (木) 11時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/183099/59240976

この記事へのトラックバック一覧です: 浅田次郎著「終わらざる夏 上・下」:

« 知多市・佐布里池の梅 | トップページ | 解散した三菱長船労組に手紙を書く »