« われら同級生! | トップページ | 「ユニオン学校」始まる(2) »

2013年2月 2日 (土)

「ユニオン学校」始まる(1)

 運動の広がりの課題
 広くは東海地区であるが、愛知における「ユニオン学校」が始まり、その第1回が、名古屋市内で開催され30人ほどが聴講した。
 開校の趣旨は、働く者の共通した願い、それは「人間らしい暮らし、人間らしい労働(ディーセントワーク)」であり、そのためには安定的な雇用、充実した社会保障があってこそ。そうであればこそ、この間の地域のユニオン活動の連携、共同をより豊かにしていく、そんな相互理解のコミュニティな場所、「この地域での、闘いや文化の歴史を学び合う場」があってもいい、だからユニオン学校。
 その第1回は、名古屋ふれあいユニオンの浅野事務局長が、自らの労働運動にかかわったきっかけとこの間の経験、自ら手掛けた名古屋ふれあいユニオンの活動、さらにこんにち的な課題などを提起した。そして次なる世代が中心となる「労働相談センター」の設立をめざしたいとした。
 東海4県のうち愛知県は、人口や工業出荷額等では、他県を圧している感があるが、見方、立場にもよるが、労働運動、とりわけ「ユニオン」活動となると、どうも後塵を拝しているというか、いま一つ広がりがないとされる。
 それは多分に、トヨタ自動車を頂点とする大企業労組の支配が強いからであろう。かつての「総評-同盟(社会党-民社党)」の時代にあっても、「中立」とされたトヨタ労組(労連)は、労使協調路線のもと、関連企業を完全掌握しつつ、総評路線とは一線を画していた。
 その総評が解体し「連合」となった今、その中心を「企業内組合」を原則とするトヨタ労連など大手組合が牛耳っている、といっていいが、そういう状況の下では、企業や業種を超えた「個人加盟」のユニオンの存在は、到底受け入れられなのであろう。トヨタ自動車にあっては、組合がパートタイマーの組織化を病院関係など一部で取り組んだようだが、期間社員、派遣社員、日系を含む外国人労働者など非正規雇用労働者の組織化には、消極的のそしりは免れない。
 そうした状況から、連合、全労連といったナショナルセンターに組織されない、あるいは支援されることのない労働者個々人の賃金、雇用など労働諸条件、労災職業病・安全衛生、あるいはセクハラ、パワハラ、ジェンダーの問題をほとんど無条件で受け止めているのが「ユニオン」であるといっていい。しかし、そのユニオンにしても、専従者を抱えるのは容易でないし、争議が解決してなお、ユニオンにとどまるかどうかの「定着率」つまり広がりと積み重ねが難しい現実がある。
 浅野事務局長もそのことに心を砕いているようで、これまでの「個人の労働相談」が主だった活動から、職場に分会をつくるなど、労働者の組織化を意識的に進める必要性を語っていた。
 だが、製造業では、企業支配が強く、労組が形骸化しているのが現実で、本格的な労組に変える(新執行部の確立)あるいは、新たな組合を立ち上げるなど、長い時間をかけて組織の核をつくるのは「プロ(オルグ)」の仕事だ。そのオルグを育てる、育つのにも時間がかかるのである。
  また第3次産業での“組織化”は、既存の組合も含めて、随分前から取り組まれているが、その地域から不動の工場と違って、流動性の高い第3次産業の組織化も、またエネルギーのいる仕事だ。「労働相談センター」とは、そのような組織拡大の機能と人材(財)があって成り立つと思うのだが、地域でのユニオン、活動家の格段の努力、集中がないと進まない。「ユニオン学校」が、その端緒をどれだけつかむことができるか。

|

« われら同級生! | トップページ | 「ユニオン学校」始まる(2) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「ユニオン学校」始まる(1):

« われら同級生! | トップページ | 「ユニオン学校」始まる(2) »