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2011年10月15日 (土)

季刊「象」を読む

 死刑問題をどう考えるか
 雑誌「象(しょう)」は、正確には年3回の発行である。私は、同人でも会員でも定期購読者でもないので、時々知人から戴いて読むだけだが、今回は、「C&Lリンクス愛知」をお送りしたMさんから戴いた。(H・Mさんは著名な人だから、イニシャルにする必要はないのだが)
 2007年8月2日付で「象58号」の中の「国民投票法」について私は少しばかり書いているが、今回手にしたのは70号で「特集・死刑問題を考える」とあって、4人の方が書いておられる。
 タイトルだけをあげておくと、「死刑制度を支えているものに“NON”をいうこと」「官許の殺人と私の殺人」「殺人・命を奪うものに抗して」「“死刑”という刑はとりやめたい」。更に、このテーマを特集するに至った、「死刑・いのち絶たれる刑に抗して」(日方ヒロコ著)の書評が掲載されている。この書の全部ではないが、多くが「象」の55号から66号までに連載されたものだという。
 それぞれの発言の紹介はきつい(できない)ので省く。だが、単純化してしまえば、「死刑制度」に賛成の立場か反対の立場かを問うているのであるが、死刑囚と共にあった日方さんの向き合い方、思想性に接してしまえば、そう単純ではなくなるだろう。そのことが4人の方の記述から伺い知れるのである。
 4人の方の中で一人だけA・Mさんは、「殺人・命を奪うものに抗して」と出して、「殺された側(被害者)からの視線」に照準を定めて書いておられる。
 そのA・Mさんは、水曜フォーラムの仲間でもあり、この先の例会で、既に同じテーマでの議論を求めておられるので、私としては、予備知識としてこの「象」を、有り難く読み切ったのだった。
 また、著者の日方ヒロコさんとは、1980年代の地域運動「5月民衆ひろば」という場での「オルタナティブ」についての議論をした時にご一緒した。その時既に「死刑制度廃止」をライフワークとしておられたから、その重みは半端ではないのである。
 さて、「死刑問題をどう考える」と問われた時、私はどのような立場になるだろうか。これまで深く考えたことがないので、現時点では、ということになる。基本的には、現在の司法に100%の信頼を置いていないので、冤罪の可能性があり、その点だけからいえば「死刑制度反対」である。では犯罪(殺人)が、明確な場合はどうか。以前は「残虐性」を一つの判断基準にして「死刑もありかな」と思ったこともあった。
 次に、被害者の人生、人権、遺族の心情、人権などを考えた時、「重罰」は当然と考えるようになったが、「死刑」が妥当かどうかで迷っていて判断しかねている。
 そして、司法が信頼できないという私の概念は、「国家」に対しても警戒心があり、それらだけに掌握されている処刑の権限に疑問と警戒は消えない。そして世界で未だに、民主化を求める市民などが、裁判にすらかけられず、拷問の上、殺されている現実がある以上、一般論としては「死刑廃止」は当然の成り行きであると思っている。
 とまあ、ここまでということになるが、それで二者択一の一方を選べるかといえばそうならないのが現状である。この問題は、視点定まらぬ現状であれば、水曜フォーラムでの議論のテーマにあげてほしくないと言ってみようかな、とすら考えるのである。

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コメント

すみません、検索してたどり着きました。
お話の「季刊「象」」って、私がよく読む某氏がしばしば引用紹介するので、ずっと気になっておりました。
ネットにもウェブなどないようで、情報がさっぱり分かりません。
東京で、バックナンバーを見るところがないものか、と探しております。
お手数ですが、連絡先など、当該号に出ていればご紹介いただけませんでしょうか?
勝手なお願いで恐縮ですが、よろしく。

投稿: カワセン | 2011年11月 9日 (水) 11時18分

以下の通りです。
〒466-0849
名古屋市昭和区南分町2-6
 南分ハイツ1F
電話:(私宅にて非公表とします)
郵便振替口座
口座番号 00810-2-110148
口座名  グループ・象
頒価 800円(送料共 1000円)
会員、定期購読者に限定されるのかどうかは不明です。お問い合わせください。
to-mo

投稿: to-mo | 2011年11月 9日 (水) 23時50分

お手数おかけしました。
さっそく、往復はがきででも問い合わせてみます。
800円というのは1号分なんでしょうかね、とするとペラペラという感じではない冊子なんでしょうか。

投稿: カワセン | 2011年11月10日 (木) 11時36分

追記
サイズはA5くらいでしょうか。
頁数は、最新号(死刑廃止)が120頁ほど。
手元のバックナンバーを見たら、
140、170、200と、各号まちまちです。
120前後が最も少ない頁数のようです。
同人誌は部数が少ないので、高くなりがちですね。
to-mo

投稿: to-mo | 2011年11月10日 (木) 18時39分

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