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2011年9月 9日 (金)

水曜フォーラム9月例会(3)

 原発のない明日 No nukes tomorrow
 論点がどこにあるのか自分でもわからないまま、タイムアップに近づいた。
 エネルギー問題は、物理的なその利活用に意識が行きがちだが、これまでの歴史を振り返れば、そして今日的問題を正面に据えるなら、まずは「意識改革」から始めるべきではないだろうか。それは一言でいうなら「物質文明の豊かさを見直そう」ではないだろうか。
 私たちは、先の第2次世界大戦・太平洋戦争を「6・23沖縄終戦の日」「8・6広島、8・9長崎の原爆忌」「8・15終戦の日(敗戦の日)」というメモリアルデーとして記憶し、思い起こし、思いを馳せ、「平和の決意」を新たにする。
 そして今私たち(大人)は、「(2011年)3・11福島原発震人災=脱原発元年」を、新たなメモリアルデーとして記憶し、その「負の遺産」を個人としては生涯、社会としては永続的に返し続けていかねばならない。
 それは、政治そのもの、そして「社会構造を変革し、エネルギー中毒社会から抜け出すために、まず私たちがしっかり自覚することが大切」であろう。(小出裕章著『隠される原子力 核の真実』)
 更に小出氏は、「いったい、私たちはどれほどのものに囲まれて生きれば幸せといえるのでしょう?」(同書)という。
 思えば、空気はただ、水と電気は、料金さえ払えばよし、そんな意識が「福島原発事故」前まではあったように思う。そして今、放射性物質が舞飛ぶ空気には、最低でもマスクが必要、飲料水も浄水器を通し、あるいはペットボトルを常用する時代である。電気もまさか“核毒”と隣り合わせなどと思いもよらなかったかもしれない。
 その電気は、「オール電化」を売り物にする電力会社がある一方、私たちの周りには、電車に乗れば「弱冷房車」があり、夏のビルのオフィスでは女性たちが膝掛をして仕事をしている。いたるところに自販機が置かれ、それも缶・瓶・ペットボトル・紙パッケージ・カップ入り飲料水だけでなく、タバコ、雑誌・新聞などなど。他に人件費削減(と混雑回避)のための交通機関の乗車券や特急券、遊園地などの入場券、各種プリペイドカードなどもあり、これらには是非論があるが、欧米には見られない光景だという。とにかく、自販機と24時間営業のコンビニは、身近な「電気喰い虫」の典型であろうからなくしたいものだ。
 食卓には「ハウスもの」が多く並ぶ。先に紹介した「工場野菜」「魚の養殖」も電気がなくては成り立たないから痛しかゆし。
 人間の愚は、このような膨大なエネルギー消費を、一方で生命維持、くらしに必要としつつ、もう一方で膨大な量が「浪費」されているのではないだろうか。そして、次の、次の次の世代・・・に地球環境を引き継ぐための方法を小出氏は、次のように書いている、という紹介記事があった。
 「もし、地球の生命環境を私たちの子どもや孫たちに引き渡したいのであれば、その道はただ一つ〈知足〉しかありません。一度手に入れてしまった贅沢な生活を棄てるには苦痛が伴う場合もあるでしょう。(略)しかし、世界全体が持続的に平和に暮らす道がそれしかないとすれば、私たちが人類としての叡智を手に入れる以外にありません。」
 さらに、小出氏によれば、私たちは単に悲惨な原発事故の被害者としてだけあるのではない。今日まで原発を容認してきた責任が私たちにもあるのであり、同時に次代の子どもたちにも私たちは責任を負っている。
 「これから生まれてくる子どもたちに、安全な環境を残していきませんか」
 「起きてしまった過去は変えられませんが、未来は変えられます」 
 こうした小出氏の呼びかけに私たちはどう応えるか。意識改革とは、こういうことに向き合うということでもある。
 さて、もう一度エネルギー問題を振り返ってみよう。
 当たり前のことだが、地球の大きさ、容量は、地球が消滅することがなければ、未来永劫変わらない。そして地球誕生以来蓄えられてきた「地球資源」は限りなくゼロに向かっている。
 人類が支配するこの地球は、自らの増殖と飽食、放漫、自傷行為によって、寒冷化、温暖化などの気候変動ではない、人工的な「地球荒廃期」を迎え、人類は死滅するかもしれない。そうならないために、そして、人類が未知なる永続的な生存環境を獲得するまでの階(きざはし)としての未来は、現在の、私たちの双肩にかかっているといえるのではないか。
 私は、この小論を終えるにあたって、やはり私たちは原発のない社会へ向かわねばならないと考えた。そして、「9・11同時多発テロ」で肉親を失くした人々が、「私たちと同じような人を出してほしくない」として、米政府によるアフガニスタン攻撃が開始され、報復を肯定する世論が吹き荒れる中で、反戦を訴えるNGO「ピースフル・トゥモローズ Peaceful Tomorrows」を結成したが、それになぞらえて、
       原発のない明日
    No nukes tomorrow
という名の運動を提唱したいと思った。 了

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