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2011年9月 8日 (木)

水曜フォーラム9月例会(2)

  エネルギーの未来-政策的課題
  課題に対する私の“入り方”は、どちらかといえば「学術的」ではなく、「運動論」からアプローチするので、本来なら現状とその対比、または対案を示さねばならないが、制限時間に乗じて項目を並べるだけで容赦してもらった。
1)国策として脱原発社会へ、循環型・再生可能エネルギー社会への踏み出しへ、世界的な論議始まる。(“再生可能”という言葉の使い方に異論をきかされた。太陽光も風も自ら“再生”はできないからだ。“自然エネルギー”の方がまだ適切な表現だと)
2)脱原発社会をめざして、原発停止⇒化石燃料縮小化など、過渡的政策の確立(ロードマップの作成)
3)原発事故を受けて、子どもと第1次産業を守る政策、除染技術の早期開発。放射能の無毒化は不可能か。
4)電力の大口需要の削減、新規抑制-自販機、24H営業の原則禁止、リニアモーターカーは不可。
5)都市集中化の緩和、地方の過疎化を変える。
①電気の地産地消-地方への送電ロスの解消、地方では、小型水力、風力、太陽光発電に適合する。
②未来型都市-ソーラーシティー、スマートグリット、LRT、都市緑化、非常用自家発電等。
6)自動車の普及と保持は継続されるだろう。そこでEV(電気自動車)を全面的に採用し、保有には、ソーラーなどで自家(自社)発電できることが条件とする。EVは、短期的な非常用電源としても活用できる。
7)汚染列島・被曝社会では、野菜の工場化(都市栽培)、魚介類の畜養、養殖が高まる。
8)処理に多くのエネルギーのゴミ問題も避けられない。ガス溶融炉の問題。埋め立てに離島が狙われる。
9)間接的ではあるが、水問題も大きい。脱ダム。水資源の争奪、水道事業の民営化は外国資本の参入の危険。
<補足的に>
●太陽光発電、風力発電は、火力・原子力の代替となり得るか
  水力発電は別として(脱ダム問題が絡む)、いわゆる再生可能エネルギー(代表的なものとして、太陽光発電、風力発電)利用について考えてみる必要がある。つまり、自然エネルギー源が、火力発電や原子力発電の代替になり得るかどうかである。この観点は、「脱原発へのロードマップ」の考察では避けられない。
  現時点では、原発をなくしても「大停電」にはならない。しかし、火力はフル稼働に近い状況となる。CO2問題、資源の枯渇を考えると、火力もいずれはゼロになるか、新たな資源の発掘で「時間延長」を図ることにしかならない。
  現時点のようなエネルギー消費が続くとすれば、つまりエネルギー消費動向が劇的に低下しない限り、 再生可能エネルギーによる発電だけでは、火力・原子力の代替にならない。(但し、砂漠など、開発可能な量だけで、人類全体の電力需要を充分に賄える資源量があるとされる説もある)
  とりわけ産業用エネルギーとして大量で安定的な供給が必要とされるところでは、一般家庭用の電源と分けて考えなくてはならないところに問題と課題がある。季節、天候の影響をカバーでき、大規模に設置できる場所、コストの課題は大きい。(自然エネルギーのベストミックスとは何かの問いかけがあった)
  また、風力も、太陽光も、効率に課題、またそれ自体の製造過程のエネルギーと、劣化したものの廃棄物処理にも課題は残る。リサイクル・リユースが必要である。風力発電には、騒音・低周波の健康問題もある。
  ではどうすればいいか。物理学者、環境経済学の槌田 敦さんは「石油、天然ガスのあるうちは、それらをつかって、その先は、石油などがなくてもやっていける社会をつくること。自然循環機能を回復させておくべきだ」と云っておられる。
  これはエネルギー需要の無限性に供給が追いかけるのではなく、需要は、自然エネルギーで賄えるレベルまで、社会的、政策的に進めるべきだ。それが永続的な人類生存の知恵であり、未来の科学・技術ではないかと思う。
●環境未来型都市のイメージ
1、未来都市は、エネルギー総量が設定される。削減のための省エネの徹底、再生可能エネルギーの利活用。
2、快適都市空間づくりは、ヒートアイランドの解消から始まる。
・低炭素都市システムの構築:RLT、EVバスの採用。EV自動車を除く自動車流入規制(総量規制の設定)。
・建造物:景観を損ねず、壁、屋上にソーラパネル、緑壁、外断熱。照明にLED、集合住宅、個人住宅(エコ住宅)へも普及拡大。雨水の利用(散水、雑水)、貯留。
・街区・街路:緑化率拡大。街灯・信号もLED。河川の水辺化。歩道・自転車道の整備。
・スマートグリット(次世代送電網)などの、新たなシステム、発明も出てこよう。
 以上のような内容を含んだ環境未来型都市の構造については、既に大阪市が具体的な変革案を示している。破たん状態に近い国家予算、自治体も借金まみれでは、“絵に描いた餅”になりかねないが、政治そのものが問われ、首長の手腕、議会・議員の能力が問われるということでもあろう。 
(続く)

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