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2011年5月15日 (日)

新聞連載小説「獅子王」

 序章は、大震災と「戸塚ヨットスクール?」
 毎日新聞の日曜版「日曜くらぶ」で重松清の新連載小説「獅子王」が5月1日から始まった。
 連載が始まる前に、解説が以下のように書かれていた。
 ◇「父親の強さとは」問いかけ 大震災を経て構想練り直し
 ・・・主人公は、かつて不登校やひきこもりを経験した男性だ。今は父親となり、平穏な社会生活を送っているが、息子は自分と同じような問題に苦しんでいる。主人公の過去や息子への向き合い方を通して、「父親とは何か」「強さとは何か」を問いかける作品だ。東日本大震災を経て、構想を大幅に練り直したという・・・。
 序章の登場人物は、主人公の「私こと石川健太郎(イシケン)」と「元千尋塾(せんじんじゅく)塾長の獅子王こと石井良夫」、イシケンと同じ千尋塾の塾生で「ミツル」の3人。
 話は、大震災の被災地での支援ボランティアの活動、避難所訪問を伝えるニュースを、イシケンが偶然見たところから始まる。そのボランティアの中に獅子王こと石井良夫が控えめだが映っていたのをイシケンは見逃さなかった。翌日、石川健太郎の勤務先のオフィスの電話が鳴った。「誰だ?」それは40年前塾で一緒だった「ミツル」だった。会いたいという。
 ミツルは公園でのテント生活をしているが、被災地支援グループ「ゲンコツ連合」の呼びかけに応じて、ボランティア活動に参加していたのだった。そしてそこで「獅子王」に出会ったのだった。
 この「千尋塾」は、いわばあの「戸塚ヨットスクール」を想像すればいい「塾と事件」であった。連載50回くらいであろう中の今日の第3回だけでは、その先の展開はわかるはずもないが、以下のインタビューでの話から今後に期待は大、という小説となるだろう。
重松:「『強さ』について、真のマチスモ(男らしさの誇示)が問われる時が『いつか』来るんじゃないか。あるいは、優しさで隠してきた弱さが『いつか』露呈するのではないか。そういう方向で昨年から構想を練っていた」
 「僕が書く小説は、ニュータウンの不安に代表されるような不安、不穏さが基調低音になっていた。とりあえず今はうまくいっているけれど、やばいんじゃないの、という小説。しかし、不穏どころか決定的な災厄が起きてしまった。今回は、そこから始める。・・・」
 「戦後の人々が伸ばしてきた日本の経済力も、今後は低下してしまうだろう。その中で僕たちはどんな強さを子供に示さなければいけないか、と考えるんです」
 ・・・これまでの閉塞(へいそく)感が破れ、いつか来ると思っていたものがついに来てしまった後で、求められるものは何か。「それは具体性、創造性だ」
 「お父さんの強さを考える時、8割の人はマチスモを選び、残り2割はアンチテーゼとして別のものを選んでいたと思う。・・・警告や警世の言葉ではなく前に向かうための言葉を、連載期間の1年をかけて見つけなければならない。大変だが、その苦しみに値すると思う。文句言ってる場合じゃないぞと」

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コメント

「優しさで隠してきた弱さが『いつか』露呈するのではないか。」
 逆だと思います。
 基本的に優しいから、弱く見えるのだと。
 突然コメントしてすいません、普段コメントなどしないのですが、ここだけは引っ掛ったものですから。

投稿: N爺 | 2011年5月29日 (日) 14時36分

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