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2011年2月 4日 (金)

水曜フォーラム・2月例会(3)

社会福祉事務所の対応-議論から
 報告が一段落すると、参加者には5分前後の発言の機会が与えられる。
 その中で「労働組合」についていえば、「大企業中心、男社会だから」という指摘もあったが、最近の「ユニオン」と呼ばれる、業種、職種、企業を超えた地域労働組合は、そうした従来の壁、運動軸を取り払って「労働組合のNPO」といえる活動を展開、まさに「貧困戦線」の最前線にいる。ただ、大企業の労組だからできたかもしれないが、組合員に「人生設計」を促し、「中高年の処方箋」を作成し、企業に企業年金を求めて定年後の生活の安定を求めた事例も報告された。
 次に、「小泉政権の規制緩和」の影響は大、という問題意識は共通認識であるが、これについて「中国の脅威を感じて」の諸施策であるとして、中国の低賃金・輸出攻勢に対して、「企業の安全弁・労働力のフレキシブル化」のために労働法を変えて「非正規雇用」を拡大していった背景があると指摘。
 またある人は、「中学を出てから、“悪ガキ”といわれ中小の会社にしか就職できなかった昔の仲間から、お前ら大企業の連中や公務員のおかげで、むちゃくちゃになった、責任がある」といわれ驚いた、というような話も出た。意外な話であった。確かに問題の核心を突いている点はあるが、それが、国や行政、企業に向けられずに、そこで働く労働者に向けられたことが「意外」であり、ある種の「危機感」を持ったのである。折しもエジプトにおける街頭での両派の衝突にその一面を見るからである。
 ご高齢で公営住宅に住んでおられる人からは、「独居老人が増えた。その多くが病気持ちだ」という端的な話は、非常にリアリティーを持っていた。そして現在の日本には、不十分ながらセーフティーネットといわれる公的支援体制とNPOがあるが、それを利用する術(すべ)を知らない、アドバイスする人がいない、という現状もあるのだろうと思った。
 それに多少関連するが、Bさんは次のような衝撃的な報告をした。それは社会福祉事務所の窓口のやりとりである。但し、これがどこの窓口でも同じとはいえない、ということが前提である。
 生活保護の申請に同行した時、「65歳までは稼働年齢なので仕事を見つけなさい」(求人募集の広告を見よ、女性35歳以下が条件なのだ)「扶養家族に援助してもらいなさい」(それができない状況だから来ているのだ)「家賃が高すぎるから生活保護は受けられない」(シングルはダメ、安定収入がないなどいわれて断られ、ようやく今のところを見つけたのだ)と、ここまでは、それなりの窓口対応であろうかと思う。※( )は、私のつけたコメント。
  だが次のようなことはどうか、信じられない内容もあり驚く。
 「ホームレスになれ」「仕事がないのは自己責任」「水商売で働け」「車があるからダメ」「所持金がなくなってから来なさい」「診断書を取って来なさい」「ホームレスなので生活保護は受けられない」「持家を処分しなさい」「年金担保融資があるからダメ」「世帯分離しなさい」
 窓口での、増え続ける生活保護申請に地方自治体が悲鳴を上げている「貧困の最前線」を見てとれるが、このような実態を聞くにつけ、「格差社会というけれども、富が偏在しているかといえばノーである。社会全体の富が減少しているに過ぎない」といった的外れの発言には、水を差された気がした。ただ、どちらにしても根が深いというか、社会運動の視点から永遠の課題であることは間違いない。この「貧困問題」は。了。

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