2011愛知県知事選挙(1)
御園慎一郎候補と初対面
昨夜は、「リベラル政治懇話会」の会合があって、その場で、2011年2月6日投票の愛知県知事選挙の民主党推薦候補者、御園慎一郎氏と初めて会った。
会合の始まる前、名古屋市議会解散請求(リコール)署名が不成立の終わったことがひとしきり話題となった。だがテロップで知った程度ということで、無効署名の根拠は何かが話題の中心となった。しかし、不成立でも35万か36万かの署名があったという事実は大きいというのが大方の意見であったようだ。
さて来年の知事選挙であるが、最初に、民主党の高木県議から、前回選挙のあった2007年からの神田県政の足跡を、概略振り返る報告があった。
・2007年 4月2日の新職員入庁式で、障害者を「弱い、悪い遺伝子を持った人」と発言し、非難を受け謝罪。
・2008年 裏金問題「不正経理問題」で、知事は「裏金ではない」としたが、批判されダメージを受けた。
・2009年 鳥インフルエンザで、豊橋の農家で160万羽を殺処分発生。対応に追われた。財源不足4900億円
・2010年 県債残高増加が明らかになり、2013年度には5兆円超え、という財政問題に直面。
という流れの話のなかで、神田県政・神田知事について、財政問題では、リーマンショックで赤字に転落したトヨタなどからの法人税の落ち込みが大きかったとか、2010年の、生物多様性第10回締約国会議「COP10」、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」というイベントで、知事としての存在感をアピール、4選への意欲の表れではなかったか、という話もあった。
だが、オール与党体制ともいえた県議会ではあったが、頼みの自民党は、2009年の衆院選で、県下の選挙区で全敗するなど、政権交代で風向きも変わったことは、神田知事にとって4選を断念させた要因であったろう。そしてもう一つは、東京、大阪に次ぐ、さらに中部・東海地域をリードする大都市圏・産業中心地の愛知県知事として、いま一つ“華”がなかったこともあったろう。“手堅い県政”も3期12年までということであろうか。
御園氏が、遅れて小牧から駆けつけ、すぐに意見交換の場となった。ただその前の雑談でも同じであったが、今回の選挙で何が「争点」となるか、御園氏は何をもって知事選に臨もうとしているのか、何を一番にアピールしたいのかが、やはり知りたいポイントであった。
この点は少し時間をかけて整理してみたいと思うが、その前に、設楽ダムの扱いをどうするかということと、それに関連して「環境政策」の対応について、他の自民党推薦の重徳候補、河村市長とタッグを組むとされる大村候補の環境問題に対する認識についても話題となった。端的にいえば、両者とも環境問題についてはかなりの認識の高さだという評価であった。
率直にいえば、設楽ダムの建設の可否について、これまでも今も、どの有力候補も明確に打ち出してはいない。だからそれ自体は「争点」になりにくいだろう。特に主管が国土交通省であることと、社会性はあるものの、東三河の山間部のできごとという点では、話題が東三河に限定されやすいこともあると思う。だから、「争点化」するには、木曽三川の水問題、それは長良川河口堰、木曽川導水路、上流部のダム、森林、ゴミ問題を含め、さらに、「ポストCOP10」というべき、数少ない干潟の保全、中小の河川、湖沼、森林・里山など開発に歯止め、保全と再生事業など、総合的な環境政策ということになるだろう。
それでも争点の中心にはなりにくい。景気、産業、雇用、財政、税金などの経済問題が主流になりがちで、次に年金・医療・介護、子育てといった福祉政策、さらに、教育問題などが続くであろうが、どれもこれも重要さには大差はない。だから網羅的に並べては、有権者にインパクトのあるアピールはできない。ここが思案のしどころである。
御園氏からの考えも、他の参加者から意見も出されたが、促されて私は「女性の目線、立場からの政策、アピール、選挙運動」が大切だ述べ、さらに「高齢者に対しても」と付け加えた。 (続く)
| 固定リンク
コメント