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2010年10月 6日 (水)

水曜フォーラム10月例会・2

  中国のこれからについて
 今日の例会では、参加者の一人から「このテーマを決めたのは、尖閣諸島問題の前だったが、グッドタイミングになったなあ」という声が漏れた。確かに私のレジュメもこの尖閣諸島衝突問題を論点の中心に据えた。しかし、「中国」を語るとすれば、もう少し間口、奥行きを持たないと、中国の「これから」について考察するとき、偏見に満ちたものになりかねない。その点を踏まえていたのが、今日のチューターTさんの報告・提起だった。
 Tさんはまず、中国人を理解するための3つの前提として「長・大・多」を挙げた。「4000年、あるいは6500年と続いてきた長い歴史であり、世界第3位の広大な国土であり、世界一多い人口」のことである。
1)歴史が長い・・・世界に先駆けた文明をもった自負心は強烈で「中華思想」が潜在的にある。その歴史を振り返る時中国人は、どんな支配者による歴史も未来永劫続かないという「現実的認識」をもっているという。さらに、乱世を治めるには英雄の出現が必要という「英雄待望」型の民族だともいう。秦の始皇帝、「三国志」の英雄、毛沢東もその系譜ということなのだろう。
2)国土が広い・・・ここで気付かされたのは、「日本の25倍の広さがあるものの、国土の1/3は山地、1/4は高原で、住みやすい平地は国土の12%」という数字。さらに、耕作地と人口の比率で行けば、耕作面積は世界平均の1/3であり、これを「人多地少」というとか。さらに、黄河、長江というとてつもない大河をもちながら、中国は水資源の乏しい国であり、水資源量は世界平均の1/4に過ぎないという。日本のような、人体の血管のごとくに、中小の河川が国土全体に広がっていないということだという。
 このことから言えることは、「地域」が違えば、外国と同じくらい違いがあること、耕地は多くないことから、外国移住などへのためらいがない。だから外国で「架橋、華人」が多いのだという。そのような地域的な懸隔があり、集落が単位となる社会の成り立ちから、同じ中国人といえども、日本でいうところの「以心伝心」等はあり得ず、強くはっきり主張するという。(これをもって尖閣諸島衝突事件を見ると、どう映るか)
3)人口が多い・・・これも興味深い。人口問題としては、男女比率がいびつ(女児100対男児118)、「一人っ子政策」のせいであろうが、未国籍3000万人という数字にも驚かされる。また、人口が多いということは、各分野で高能力の人材を輩出する源泉でもあるが、中国の場合、2020年には、人口15億人に達すると言われ、それは「少子高齢化」社会、労働力不足の到来につながるのだという。これに対応する国内政策は、結果として、中国だけの問題にとどまらず、世界の様々な分野にも波及させずにはおかないだろう。
 この人の多さが与えた、もう一つの影響としては、身内とそうでないものをはっきり分け、身内(家族、親族ばかりとは限らない)の優遇は当然という意識がある。それが、「コネの横行が、政治腐敗までエスカレートするケースも」につながっているのだという。さらに、その対極として、血縁のない他人への無関心を敷衍させ、それが公共心の不足として現われているとか。
  そういえば、ATUサポート市民の会の「れいめい」誌には、「中国のトヨタ関連企業を訪問して」(杉山直)のレポートの後段に、工場内に「5S」つまり「整理・整頓・清潔・清掃」に「しつけ」の掲示板があったが、そこには工場労働者が、製品(部品)を盗むことがあり、それもあって「盗むな」ということも背景にあるのではないかと。 
(続く)

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