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2009年3月30日 (月)

自動車産別の交流会・2

 非正規雇用労働者の問題
 やはり報告の内容の中心は、春闘の経過、結果もあったが、非正規雇用の問題であった。
 昨年の暮れから期末となる今日まで、関東地区と愛知での取り組みについて、参加した労組・ユニオン、グループ・個人から、今日的な政治的、社会的、労働運動的観点からの指摘、感想が出された。その中で「非正規雇用労働者の“派遣切り”“雇い止め”の問題は、第一に個別の救済、第二に社会的アピール、第三に制度政策要求が必要だ」という発言があった。
 話の流れを追っていくと、派遣労働の期間中に得た賃金は、そもそも正規雇用労働者の賃金の二分の一から三分の一であり、不当に高い寮費(住居費+諸経費の引き去り)で、食べていくだけで精一杯だからほとんど貯えなどないのだという。だから、解雇され、あるいは期間満了で雇い止めされるとたちまち、職(食)と寮(住居)を失うわけで、それらの個別救済、例えば炊き出し、職の斡旋、行政関連施設入居の紹介、生活保護などの行政交渉支援などが緊急に必要となる。
 これらがマスコミなどでセンセーショナルに報道されることもあるが、日比谷公園や厚生労働省前・講堂などでの一部に過ぎない。北海道から九州・沖縄まで、各地にその現実はあるのである。それよりも「そういう働き方が悪い」とか「パートもニートも、派遣も期間も、ホームレスも本人が好きで・・・」という、事実を見ないで偏見か風評の受け売りでものを見、口にする人が少なくないから、社会的アピールが必要なのだ。
 また、記者会見などで見る限り、舛添厚労相は、現状の問題点や事実関係は、ある程度掌握しているようである。しかし、政府・自治体という行政面からの援助策と、自助努力を求める政財界の一部の圧力もあろうから、緊急避難的にも「制度・政策」の実現には苦慮せざるを得ないのであろう。そのことは、日本の社会保障制度における「セーフティーネット」がかなり貧弱であることも際立たせたといえる。
 そして制度的には「派遣法/労働者派遣法」の存在がある。雇用の形態として派遣労働が製造業の現場まで可能にしたことによって、今日の問題の根源があるとされるのだから、この「派遣法/労働者派遣法」を改正するか廃止することが必要であろう。
 改正か廃止かには両論がある。非正規雇用制度の道を閉ざしたくない財界の意向を受け、「改正」にとどめようとする連合・民主党を含む政党などは、「ゼロか百か」ではなく、まず「まず第一歩、そしてより効果的な改正を国会で可決するには、100%つまり廃止では合意が得られない」という国会重視の立場から、一部か抜本的かの違いはあるが「改正論」である。
 一方、法律がある限り問題の根は断てないし、法の抜け穴、欠陥、解釈を突いて悪用する業者はあとを絶たない。従って現場に立ち会うユニオンや弁護士の間では「廃止」を強くいっているようである。
 この場では、取り立てての議論にならなかったのは、話題がそちらに行かなかったこともあったが、現場に位置するものが大半であったからでもあろう。 
(続く)

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