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2008年7月24日 (木)

研究者と現場労働者の出会い

 ATUサポート市民の会の位置
 昨夜の「ATUサポート市民の会」の会議には、トヨタの研究では第一人者といわれる、中京大学の猿田教授と研究室の研究員、中国人研修生も参加して、短い時間であったが、労働運動の現状について意見が交わされた。
 話によれば、凄まじいグローバリゼーションの波が渦巻く中、とりわけ韓国が特徴的であるが、労使一体となって生産技術、生産システムの研究と、企業の持続的発展が追求されている。彼らは呉越同舟で研究室にやってくるし、その知識の蓄積は凄い。下手なことをいえば「それはわかっている」と切り返されることもあるという。それは私が1993年に韓国を訪問した時も同じ状況を経験した。彼らの「日本研究」は本物だった。
 また「会社だ、組合だといっていては、日本は取り残される」と言う意見には、さすがに私も「労使協調路線は、打倒の対象として染み付いている。労働組合の労働者性と自立性の担保なしでは容認し難い。少なくともそういう世代であることは確かだ」と意見を述べたが、一方で連合などの大組織に労働者性も自立性も見い出せず、だからといって「ユニオン」の奮闘、先駆性がリードするにはいま少し至らない現実もあり、問題の深さ、重さに嘆息するばかりであった。
 そのような問題に向き合うとき、私の立場は研究者でもないし、現場労働者・現役の組合活動家でもないから、年齢も考えてどう取り組めばいいのかはかなり深刻な問題である。とりあえず、そうした問題のとりもち、場の設定、普及活動が「サポート市民の会の柱の一つ」であるから、そこに寄与する、という事になる。
 中高年女性の存在は大きい。諸外国に較べ日本のそれは寂しい限り、という指摘にも瞠目した。結婚、子育ての約20年といえば、例えば24歳から44歳であるが、この時期の多くの日本女性は、仕事から離れている、離れざるを得ないということがあって、体力、知力、気力(意欲)みなぎる世代がごっそり抜け落ちてしまう事の損失は計り知れないという。女性が仕事(運動)と家事、育児、(人によっては介護)を共になしうる社会的環境がないことが原因であろうが、「男社会」も大きいという事もあろう。
 マスコミの力(存在)も大きい、と言う点では、こんにちの情報化社会では誰もが認めるであろうが、情報を持っている側、情報提供する側とその情報を工作して送り出すシステムには、全幅の信頼関係が成立しているわけではない。マスコミが“企業化”してしまっている現状では、「マスコミに幻想をもつべきではない」というのも至当であろう。しかし、マスコミを動かす大きな力が、資金力(広告)、政治力であるならば、私たちが大衆性(市民力)をもって対峙するのもまた当然である。真面目な記者たちを励ますこと、また彼らのもう一つのアキレス腱は、購読部数でもあるから、これは武器になるだろう。
 このような雑談のような話の中にも、気が付かされることが多いし、研究者が一市民組織の会合の場に出て、「平場の議論」に参加する、そのことも評価したいこの夜の会合であった。

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